それ、ハンドじゃない? いま改めて思うVARの必要性

(写真:ロイター/アフロ)

 新型コロナが収束し、スポーツイベントが通常通り行われる日はいつ訪れるだろうか。第1節を終了した段階で中断となったJリーグが再開したのは7月4日。それから4ヶ月近く経過するが、それ以前の状態に戻って欲しいものもあれば、このまま残してきたいものもある。

 残しておきたいものをまず挙げるならば、応援の手拍子だ。集団的な応援ができなくなったことで生まれた産物である。

 ゴール裏に陣取るサポーターが集団で応援し始めたのはJリーグ発足後。それ以前の応援と言えば、代表戦のスタンドに時折「ニッポン・チャチャチャ」が湧いたり、読売クラブの応援にサンバの太鼓の音が響いたりするぐらいで、観衆は試合中、ピッチ上の戦いを無言で眺めているに過ぎなかった。

 Jリーグが発足して27年。集団的な応援はいまや、すっかり日常的なスタイルとして定着した。しかしその一方で、本場に足を運べば、それが必ずしも王道を行くスタイルではないこと、例外が多いこと、むしろ日本独特の応援スタイルであることに気づかされる。

 現在のスタンドに響き渡っている拍手、手拍子こそが、本場の応援にあって、日本の応援に不足している要素になる。一見地味ながらシンプルかつナチュラル。応援効果も十分に期待できる。この応援の基本中の基本を、日本サッカー界は見落としてきた。いまそれが浮き彫りになった状態にある。新型コロナが収束しても、拍手、手拍子は守っていかなければならない応援文化になる。

 残すべきものの2つ目は、メンバー交代枠の5人制だ。それまでの3人枠(W杯等、延長戦に入った場合は4人)より、こちらの方が断然いい。

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たかがサッカーごときに、なぜ世界の人々は夢中になるのか。ある意味で余計なことに、一生懸命になれるのか。馬鹿になれるのか。たかがとされどのバランスを取りながら、スポーツとしてのサッカーの魅力に、忠実に迫っていくつもりです。世の中であまりいわれていないことを、出来るだけ原稿化していこうと思っています。刺激を求めたい方、現状に満足していない方にとりわけにお勧めです。

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スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、2018年ロシア大会で連続10回現地取材となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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