選手は今回も国民を勇気づける役を課せられるのか。その感染リスクを心配する

2011年3月29日 東日本大震災復興支援チャリティーマッチがんばろうニッポン!(写真:ロイター/アフロ)

 39県で緊急事態宣言が解除された。残る8都道府県も21日を目処に再度判断されるとの話。それに伴いJリーグも、新たに感染防止のガイドラインを公表した。この流れに準じる構えを見せている。再開の足音は確実に近づいている。だがJリーグの再開を、ファンはどれほど待ち望んでいるだろうか。

 スポーツはいま、16日に再開されたブンデスリーガを除き、依然として全世界的にほぼ休止の状態だ。サッカーファンを含むスポーツファンは、およそ2ヶ月間、現地観戦はもちろん、お茶の間観戦さえ敵わぬ状況にある。

「スポーツがない世界は辛い」。「スポーツを見ないと元気が湧いてこない」という声をよく耳にする。人間生活において、スポーツが欠かすことができない貴いものであると、この間に多くの人が再認識した。しかし、だからといって、いま再開と言われても手放しで喜ぶ人はどれほどいるだろうか。普段、濃厚接触を避けてくださいと言われている市井の人が、選手たちのそれに逆らうような接触プレーを見て何を思うか。

 たとえば、コーナーキック時のゴール前は、選手が密集する。アウトドアであったとしても、付近には「飛沫」が浮遊しまくることになる。GKが勇敢に飛び出せばリスクはさらに高まる。

 競り合いはあらゆるシーンで発生する。相手から厳しいマークを受けることは濃厚接触を意味する。選手たちは好むと好まざるとにかかわらず、そうした状態に追い込まれる。プレーに励むほどリスクは増す。視聴者はそれを見て、勇気をもらうことはできるだろうか。元気づけられることはあるだろうか。

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たかがサッカーごときに、なぜ世界の人々は夢中になるのか。ある意味で余計なことに、一生懸命になれるのか。馬鹿になれるのか。たかがとされどのバランスを取りながら、スポーツとしてのサッカーの魅力に、忠実に迫っていくつもりです。世の中であまりいわれていないことを、出来るだけ原稿化していこうと思っています。刺激を求めたい方、現状に満足していない方にとりわけにお勧めです。

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スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、2018年ロシア大会で連続10回現地取材となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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