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森保J。いま探るべきいちばんの改善ポイントとは

杉山茂樹スポーツライター
活躍が目立つ右SB酒井宏樹 写真:岸本勉/PICSPORT

 吉田麻也、長友佑都、柴崎岳。モンゴル戦(10日)とタジキスタン戦(15日)の2試合にフィールドプレーヤーでスタメンフルタイム出場したこの3人。森保監督が現時点で中心と考えている選手たちだと推測される。

 吉田は31歳、長友は33歳。当たり前の話だが3年後、すなわち2022年カタールW杯本大会を両者は34歳と36歳で迎えることになる。サッカー選手の寿命は伸びているとはいえ、微妙というか、厳しい年齢だと言わざるを得ない。とりわけ、機動力が求められる左サイドバック(SB)長友に対しては懐疑的になる。3年後から逆算すれば、弱い相手と戦っているいまこそ、他の候補を積極的にテストすべきではないかと言いたくなる。

 森保監督が思わず使いたくなる理由は理解できる。数少ないチャンピオンズリーガーの1人だからだ。現日本代表では他に伊東純也、南野拓実もその仲間に加えられるが、彼らがいわゆるポッと出であるのに対し、長友はこれまで17試合に出場した経験を持つ。実績的には文句なし。彼ほど日本代表にふさわしい選手はいない。チームに安心感、安定感を求めようとするならば、外せない選手になる。

 だが、サッカーそのものに目を向ければ、左SBは他の選手の台頭に期待したくなるポジションなのだ。左右を比較すればそれは明白。この2戦、チャンスや得点に絡む回数は、長友より酒井の方が断然多かった。活躍が目立ったのはもっぱら酒井になる。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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