再び迷走が始まった代表サッカー。パスサッカーと森保式3バックとの好ましくない関係

(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

 引いて守る相手にはサイドから崩せーーは、サッカーのセオリーであるハズだ。相手の最終ラインの背後にスペースはなくても、サイドには侵入する余地がある。相手のサイドバック(SB)の背後を狙えばセンターバック(CB)がカバーに来る。SBを外から剥がすように崩し、CBの間隔が広がり、ゴール前の守備が手薄になったところを突く。左右交互にそれをどこまで繰り返し丹念に行えるか。

 W杯初戦でアルゼンチンに0-0で引き分けたなでしこジャパンを見て残念に思ったのは、それがセオリーとしてチーム内に浸透していなかったことだ。両サイドを意図的に突くというシーンはごく僅かに限られた。4-4-2の両サイドハーフ(SH)あるいは4-2-3-1の3の両サイドと、両SBが連携するプレーはその代表的なモノになるが、お互いが意図して絡もうとする様子は見られなかった。

 ベンチから指示が出ていないこと、練習でコンビネーションに磨きが掛かっていないことは明白だった。この引き分け劇でまず先に追及されるべきは選手ではなく監督になる。

 エルサルバドルと戦った男子の日本代表も似た症状に陥った。森保監督が前戦トリニダード・トバゴ戦に続いて採用した3バック(3-4-2-1)とそれは密接な関係にある。

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杉山茂樹

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たかがサッカーごときに、なぜ世界の人々は夢中になるのか。ある意味で余計なことに、一生懸命になれるのか。馬鹿になれるのか。たかがとされどのバランスを取りながら、スポーツとしてのサッカーの魅力に、忠実に迫っていくつもりです。世の中であまりいわれていないことを、出来るだけ原稿化していこうと思っています。刺激を求めたい方、現状に満足していない方にとりわけにお勧めです。

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スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、2018年ロシア大会で連続10回現地取材となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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