岐路に立たされているという自覚がない日本サッカーを心配する

(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

 東京五輪を目指すU-21監督兼日本代表監督。兼任監督はフィリップ・トルシエ以来となるが、2002年日韓共催W杯を目指した当時の代表チームは、開催国特権で予選が免除されていた。過去にない大きな責務を背負ってしまった監督。森保氏に対して多くの人が抱く不安だが、その就任に際して、それ以上に問題視すべきは、激変しそうなサッカーのスタイルだ。彼が従来通りのサッカーをするならば、日本代表のサッカーは守備的サッカーに様変わりする。実際に森保監督は、代表監督就任記者会見で「これまで通りのやり方でやってみて、ダメならそこで考える」と述べている。

 議論もないままに、日本が攻撃的サッカーを捨てようとしていることは、兼任か否かより百倍重大な問題だ。日本サッカーはロシアW杯が終わるや突如、大きな分かれ道に立つことになった。

 重大な話であるとの認識を、決定権のある人が持ち合わせていないことと、それは関係がある。実際、田嶋幸三会長、関塚隆技術委員長が就任記者会見で、その件について触れることはなかった。上記の森保監督のコメントも自発的ではなく、記者の質問に答える形で吐いたものだ。

 これは、協会に限った問題ではない。記者側も、その手の質問をしたのはわずか1人。2、3百人を集めて行われたその記者会見の会場で、日本サッカーが重大な岐路に立たされていることを自覚している人は、少なそうに見えた。W杯ベスト16に相応しくない、日本サッカーのレベルを見るような新監督就任会見だった。

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杉山茂樹

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たかがサッカーごときに、なぜ世界の人々は夢中になるのか。ある意味で余計なことに、一生懸命になれるのか。馬鹿になれるのか。たかがとされどのバランスを取りながら、スポーツとしてのサッカーの魅力に、忠実に迫っていくつもりです。世の中であまりいわれていないことを、出来るだけ原稿化していこうと思っています。刺激を求めたい方、現状に満足していない方にとりわけにお勧めです。

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スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、2018年ロシア大会で連続10回現地取材となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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