鹿島のサッカーはなぜ川崎Fよりアピール度が低いのか。ジーコとの因果関係を探る

日本サッカー殿堂入りしたジーコ(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 超攻撃的から超守備的に転じた甲府。そのクラブの色は何色か--とは、1月31日に発行した有料記事のタイトルだが、攻撃的サッカーを標榜する監督が、自らのサッカーを積極的に触れ回ろうとするのに対し、守備的な監督は、そうした態度に出ようとしない。胸を張って守備的だとは言わない。甲府もしかり。いつの間にか守備的サッカーに大変身していたという印象だ。

 世界的な傾向でもある。守備的サッカーを公言するのは、イタリアの一部ぐらいに限られる。「守備的サッカーだ」と指摘することは、メディアの役割になっている。

 守備的であることをできるだけ見破られたくない。そうした後ろめたさが働くからなのだろう。隠しておきたい色であるところに、守備的サッカーの弱さを見る気がする。

 だが、その点に触れたがろうとしないのが日本のメディアだ。守備的サッカーに陥っているチームに、積極的に突っ込もうとしない。ハリルホジッチのサッカーに対する報道がまさにそれだ。非攻撃的なカウンターサッカーに陥っているにもかかわらず、指摘することを避けている。

 攻撃的サッカーを今日的に言い直せば、バルサ的サッカーだ。「目指すはバルササッカーだ!」と言われれば、大抵はひれ伏すように黙り込む。(最近のバルサは、けっして攻撃的には見えなくなっているが、それはともかく)。バルサ的なサッカーは、錦の御旗のように扱われている。

 ボール支配率の高いサッカー、パスを繋ぐサッカーもその仲間に加えることができる。いずれも好印象を漂わせるまさに宣伝文句だ。

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杉山茂樹

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たかがサッカーごときに、なぜ世界の人々は夢中になるのか。ある意味で余計なことに、一生懸命になれるのか。馬鹿になれるのか。たかがとされどのバランスを取りながら、スポーツとしてのサッカーの魅力に、忠実に迫っていくつもりです。世の中であまりいわれていないことを、出来るだけ原稿化していこうと思っています。刺激を求めたい方、現状に満足していない方にとりわけにお勧めです。

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スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、2018年ロシア大会で連続10回現地取材となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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