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香川に見る、日本が陥りやすい罠

杉山茂樹スポーツライター

依然、出場機会に恵まれない香川。その理由を、彼自身の問題ではなく、マンUのサッカーのせいにする声をよく耳にする。

彼のプレイスタイルとマンUのサッカーは合っていない。この程度の言い回しなら、気にならないが、報道の中には、マンUのサッカーを悪くいうものも目につく。強気というか、身贔屓というか、自己中心的というか、香川の不満を代弁するかのような、中立公正とは言えない報道だ。

先日読んだ新聞は、マンUのサッカーを次のように記していた。「身体能力に頼るクロス一辺倒のサイド攻撃」。監督采配を否定する言い回しだ。確かに、モイーズ監督は結果を出せずにいる。批判されても致し方ない状態にある。

しかし、そのレベルダウンはいまに始まった話ではない。

ファーガソンが指揮を執った最後の2年は、明らかに下り坂に入っていた。プレミアリーグの結果は2位と優勝。決して悪くないが、チャンピオンズリーグに目を転じれば、如実になる。グループリーグ落ちとベスト16。決勝に進んだ08〜09、10〜11シーズンと比較すると大きくトーンダウンしている。

昨季の決勝トーナメント、対レアル・マドリー戦にそれは現れていた。通算スコアは2対3。だが、内容的には1レベル以上の開きがあった。もう一度戦っても勝てそうな感じはしなかった。プレミアのチームは総じてこの傾向があったので、プレミアリーグ内では明らかになりにくかったが、欧州サイズでものを見ると明白だった。マンUが最近の2シーズンで、ピークを過ぎたチームに成り下がったことが。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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