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その存在が マサニ ミラクル。『Sexy Zone Sexy Power Tour』

杉谷伸子映画ライター

3月に3rdアルバム『Sexy Power3』をリリースし、3月15日のマリンメッセ福岡から『Sexy Zone Sexy Power Tour』をスタートしたSexy Zone。3月29日の横浜アリーナ昼公演を取材。公演中には公開記者会見も行われた。

大人っぽさを増したSexy Zone

公開記者会見では、前日3月28日にSexy Zoneのコンサートおよび座長舞台公演のトータル動員数が100万人を突破したことが告げられたSexy Zone。

昨年7月に佐藤勝利中島健人菊池風磨の3人をメインメンバーとする新体制が発表されてから初となるコンサートツアーは、彼らのこれからをますます楽しみにさせるものだった。

なにしろ、3月にリリースされた『Sexy Power3』は、ヒットシングル『King & Queen & Joker』『男 never give up』『君にHITOMEBORE』に加え、リード曲の『マワレ ミラクル』など3人の新曲のみならず、松島聡マリウス葉も参加した5人の新曲や、松島が所属するSexy 松とマリウスが所属するSexy Boyzの楽曲も収録され、Sexy Familyのバラエティに富んだ表情を見せてくれているのだ。

そのアルバムをひっさげてのコンサートツアー。『マワレ ミラクル』のMVの世界観とリンクするように、佐藤のアイディアによりメインステージは大木をモチーフにした森をイメージ。アルバムには佐藤、中島、菊池のソロ曲が2曲ずつ収録されているのだが、そのほとんどがそれぞれが作詞を手がけたもの。佐藤は『好きだよ』で王道アイドルの爽やかさを体現したかと思えば、『まだ見ぬ景色』を大人っぽく魅せる。中島はキーボードを弾きながら『ディア ハイヒール』で年上の女性への想いを甘くせつなく歌い、『Black Cinderella』ではSexyデンジャラスに挑発。7日に20歳の誕生日を迎えたばかりの菊池は、『Party Up!』ではクラブっぽく盛り上げ、持ち前の哭きの声で『20-Tw/Nty-』に託した両親への感謝と愛を響かせる。アルバムを聴いたときからライブでどう見せてくれるのか楽しみだった世界を趣向を凝らした演出で満喫させてくれるのだ。

Sexy Familyが大人っぽさを増していることを見せつけているのも今回のツアー。A.B.C-Zのナンバーを2曲、メドレーで披露しているのだが、そのなかの『Crazy Accel』をこのツアーのためにA.B.C-Zの五関晃一がジャニーズJr.のぶんまで新たに振付け。ジャニーズのなかでもダンスに定評のある五関による細かいステップなど難易度の高い振付が、彼らが大人っぽさを増していることをひときわ印象づけることに。

この回の公演には、五関とともに、河合郁人塚田僚一もステージに登場。

「振り作ったものの、Sexy Zone5人のね、踊ってる姿イメージできなかったの。難しかったのよ。ソロではそれぞれすごい踊ってるけど、5人揃うと、どうしてもこういうイメージ(Sexy Zoneの振付けを真似ながら)。かわいらしいイメージだったから」と、クールに決まったステージ上での迫力のパフォーマンスに感心する五関の言葉もまた、Sexy Zoneというグループとさまざまなかたちで活動するメンバーそれぞれが着実にスキルをアップしていることを象徴している。

かと思えば、『Hey You!』では正面花道に倒れこんだ中島に、佐藤、菊池、松島、マリウスが次々に覆いかぶさって重なるというハジけっぷり。その楽しげななかに、Sexy Zoneの仲の良さがうかがえる風景がまたハッピー(すべての言葉に「Sexy」とつけかねない勢いの中島風に言うなら、まさにSexy Happy!)。

中島は公開記者会見でも動員数100万人突破の想いを「感謝感激衝撃Sexy!」と表現したり、コンサートグッズのバルーン型ペンライトを「Sexyバルーンライト」と彼が名付けたことを明かしたりと、きらきらオーラを発しながら常にアクセル全開。クラッシィな正統派王子系の佐藤、クールなようでいながらも優しさが滲む菊池という具合に、それぞれのキャラが立っているあたりは、まさにミラクルと呼びたいほど。そして、コンサートをますますハッピーなものにする松島の愛嬌とマリウスの屈託のなさ。デビューから3年、メンバーのうち2人が20代になったことでさらに増した大人っぽさと、ピンクのステージ衣装も似合うきらきらアイドルの輝きが絶妙なバランスで存在するSexy Zone。2015年、大人のファンもますます増えそうな予感がする。

『Sexy Zone Sexy Power Tour』今後のスケジュール

5/4(月・祝)、5/5(火・祝)大阪城ホール

5/26(火)、5/27(水)、5/28(木)名古屋・日本ガイシスポーツプラザ ガイシホール

映画ライター

映画レビューやコラム、インタビューを中心に、『anan』『25ans』はじめ、女性誌・情報誌に執筆。インタビュー対象は、ふなっしーからマーティン・スコセッシまで多岐にわたる。日本映画ペンクラブ会員。

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