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堂本剛、そのありがたき声の力。LIVEツアー『FUNK詩謡夏私乱』

杉谷伸子映画ライター

8月8日の奈良公園を皮切りに、渋谷・大阪・名古屋と行われた堂本剛のLIVEツアー『FUNK詩謡夏私乱』が10月2日、3日の東京国際フォーラムでファイナルを迎えた。

8月に行われた渋谷公開堂でのライブで堂本のボトムがずり落ちてパンツが見えるというアクシデントがあったことで、ファンの間でどんな下着を履いていたかもファンの間で話題になっていた今回のツアー。それならと以前から温めていた“PANTIESを出したい”という想いが堂本のなかで再浮上し、あくまでパンツがメインというCD付きパンツ『PANTIESが だしたいんだ どしても』が通販限定で発売されることが発表された2日の公演を取材した。

圧倒的な歌唱力と声そのものが持つ力

「ファンクが苦手なファンの方には大変迷惑なライブとなっております」「ライブ中、shamanipponという言葉が嫌ほど出てきます」などなど、開演前に場内に流れるアナウンスから遊び心に溢れていたライブは、MC中に観客とのやりとりでも湧かせるトークの腕でも、もちろん楽しませる。友人の代わりに初めて堂本剛のライブに来たという女性が関ジャニ∞のファンだと知ると「でもね、この何時間で絶対俺のこと好きになるぞ」と返す堂本のアーティストとしての自信に、ひときわ大きく客席が湧いていたのも印象的なひとこま。だが、なによりも堂本のライブに行くたびに感じるのは、その圧倒的な歌唱力。そして、聴いていると眠ってしまうというファンもいるほどのα派を出していると言われる彼の歌声そのものの魅力なのだ。

堂本剛といえばバラードのイメージを持つ人が多いだろうが、彼の声はファンクにも合う。16ビートのリズムにのったフレーズのリフレインが、彼の声によって聴く者の胸に心地よく響き、同時に彼の声の持つ不思議な力がまた 彼が紡ぎ出した言葉をさらに深く響かせる。その相乗効果がもたらすものは 体験した者でないとわからないだろう。ツアータイトルの『FUNK詩謡夏私乱』にもうかがえるように、日本語の響きにも文字にも深い愛とこだわりを持ち、人の心に響く詞を紡ぎ出す人が、その詞をさらに人の心に響かせる声を持っていること自体が、まさに有り難きこと。それを思うと、彼がMCで話していたように、街でファンとすれ違っても、騒がれるのではなく、拝まれるというのも不思議ではない気がしてくる。

『I gotta take you shamanippon』に始まり、アンコールのラストを飾った『shamadokafunk』まで、「ミュージシャンだから歌を歌いたいし、音を鳴らしたい」という堂本の想いに貫かれた3時間超のライブ。それは、ありがたき声の力とファンクのグルーヴが、音楽に浸る幸せを味わわせてくれつつ、改めて堂本剛の音楽に向き合いたいたくなる深い余韻に浸らせてくれる時間だった。

【FUNK詞謡夏私乱】

〜OPENNING-FUNKNUMBER〜

M1 I gotta take you shamanippon

M2 縁-groovin’

M3 Clap Your Mind

M4 Chance Comes Knocking

M5 Blue Berry-NARA Fun9 Style-

〜MC〜

M6 Say Anything

M7 Love is the key

〜INTER〜

M8 White DRAGON

M9 愛 get 暴動 世界 !!!

〜MC〜

M10 Ginger

M11 shamaspice

M12 これだけの日を跨いで来たのだから

EN1 赤い鼓動のHeart

EN2 FUNKがしたいんだ どしても

EN3 HEIAN FUNK

EN4 shamadokafunk-謝 円 音 頭

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堂本剛『PANTIESが だしたいんだ どしても』各3500円(税込)+送料

CD1枚+堂本剛オリジナルパンツ(全2種)

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10月24日(金)23:59までSHAMAMNIPPON及びジャニーズ・エンタテイメント 各オフィシャルHP内 通販サイトにて受付。

映画ライター

映画レビューやコラム、インタビューを中心に、『anan』『25ans』はじめ、女性誌・情報誌に執筆。インタビュー対象は、ふなっしーからマーティン・スコセッシまで多岐にわたる。日本映画ペンクラブ会員。

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