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週明けから関東は猛暑復活へ、都心の猛暑日日数は過去の記録を大幅に更新する可能性

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
猛暑(写真:西村尚己/アフロ)

今年これまでの猛暑日日数は?

猛暑日日数(筆者作成)
猛暑日日数(筆者作成)

冷涼な北東の風が吹き込んできた影響で、一気に秋を思わせる涼しさとなっている関東地方ですが、今週前半は40度近い暑さが続きました。

きのう5日(金)までに観測された今年の猛暑日日数をみると、いずれも上位は関東地方の内陸部となっていて、1位は栃木県佐野23日、2位は埼玉県鳩山21日、3位は熊谷20日で、東京都心でも13日に達しています。

過去の最多猛暑日日数記録を調べてみると、栃木県佐野は36日、埼玉県鳩山は37日、熊谷は41日などで、まだまだ過去の記録には遠く及ばない状態ですが、東京都心に関しては、2010年と1995年の13日が最多で、すでにこの記録に並んでいる状態です。

ですからあと1日でも加算されれば、過去の記録を更新し、単独1位ということになるのですが、今後は1日どころか、大幅に更新する可能性が大きくなっています。

勢力を盛り返す太平洋高気圧

太平洋高気圧の予想(ウェザーマップ)
太平洋高気圧の予想(ウェザーマップ)

今週前半、東日本や西日本を中心に、広く猛暑をもたらした太平洋高気圧は現在、本州付近で勢力を弱めています。

きょう6日(土)の状況をみても、本州付近で割れており、関東地方には東海上から比較的涼しい空気が流れ込んでいるため、東京都心の最高気温はきょうも28.8度と、3日連続で真夏日にはなりませんでした。

ところがあす7日(日)になると、本州付近で再び太平洋高気圧の勢力が強まり、関東地方でも真夏の暑さが戻ってくるでしょう。あすは立秋で、暦の上では秋の始まりですが、暦とは裏腹に再び気温が上昇し始め、来週は猛烈な暑さ、猛烈な残暑が続くことになりそうです。

東京都心の猛暑日日数は20日以上に?

16日間予報(気象庁及びウェザーマップ発表)
16日間予報(気象庁及びウェザーマップ発表)

16日間予報をみると、東京都心はあす7日(日)には30度以上の真夏日が戻り、あさって8日(月)には34度、そして9日(火)には36度まで上がる予想で、この時点で今年の猛暑日日数は14日目となり、過去の記録を更新する見込みです。

その後、お盆休みにかけて35度以上の猛暑日が続く可能性があり、過去の記録を大幅に塗り替え、予想通りならば、20日以上となる可能性もありそうです。

内陸は40度前後が続くおそれ

16日間予報(気象庁及びウェザーマップ発表)
16日間予報(気象庁及びウェザーマップ発表)

さらに現在、全国で最も猛暑日日数の多い栃木県佐野では、あさって8日(月)には36度の猛暑日となり、その後、お盆休みにかけて、体温をはるかに上回る38度から39度の暑さが続く見込みで、フェーン現象などの気象条件によっては、40度以上の日が出現するかもしれません。

ここ数日、秋の涼しさを味わった身体には、再びこたえる暑さとなりそうで、週明けからは熱中症に厳重な警戒が必要となりそうです。

関東以外もかなりの暑さとなる見込みで、気象庁から高温に関する情報も出されました。

一方、猛暑と同居するように北日本では大雨の降りやすい状態が続き、前線の南下具合によっては、北陸周辺でも雨が降りやすくなるおそれがありますので、雨の情報にもご注意下さい。(関連記事

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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