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台風14号 予報円がなくなっても十分な警戒を

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風14号の雲(ウェザーマップ)

予報円は九州にも届かず

台風14号の予報円(ウェザーマップ)
台風14号の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風情報(気象庁発表)

台風14号に関して、きょう15日(水)午前9時の発表で、上図のように今後の進路予想がかなり短くなってしまいました。

これはこれまでよりも早く、あさって17日(金)午前9時には温帯低気圧に変わるとみられているためで、上図は台風の予報円ですから、温帯低気圧に変わった後の進路や勢力予想は示されなくなってしまうことになるからです。

一見すると台風14号は九州に近づく前になくなってしまい、影響がないような予報円となっていますが、実は今の勢力よりも強まり、危険度を増して本州付近を通過していくのです。

この温帯低気圧に変わった後の予報円上での表現をどうするかは長年の問題と言えるでしょう。

さて台風14号はあさって17日(金)午前9時には朝鮮半島の南で冷たい空気を巻き込んで構造が変化し、一般的な低気圧である温帯低気圧に変わる予想ですが、中心気圧に注目すると、988hPaと今よりも発達する予想です。

これはよくある温帯低気圧として再発達するパターンで、衰弱しかけた台風が息を吹き返し、むしろ危険度を増しながら通過していくことが度々あるのですが、今回もまさにこのパターンとなるおそれがあります。

台風予報円で進路予想がなくなっても、逆に危険度が増す場合があることを覚えておいていただきたいと思います。

西日本のピークは17日(金)午後

雨や風の予想(ウェザーマップ)
雨や風の予想(ウェザーマップ)

台風14号から変わった温帯低気圧は17日(金)午後にかけて、九州の北海上、対馬海峡を東進する見込みです。

すでに予報円がなくなってしまっている時間帯のため、どれくらい危険なのか、判断は難しいかもしれませんが、コンピュータの予想によると、中心付近では最大風速25メートル前後の暴風を伴っている予想で、最大瞬間風速は35メートル程度に達する予想です。

九州北部には暴風警報が出される可能性が高い情報が発表されており、また広く大雨となるおそれもあります。

中国地方で危険度上昇か

雨や風の予想(ウェザーマップ)
雨や風の予想(ウェザーマップ)

その後、18日(土)に日付が変わる頃にかけて、低気圧は山陰沿岸を東進する見込みで、島根県や鳥取県を中心に危険度が上昇するおそれがあります。

関東周辺のピークは18日(土)朝

雨や風の予想(ウェザーマップ)
雨や風の予想(ウェザーマップ)

18日(土)朝の低気圧の位置はやや不確実性がありますが、コンピュータの予想では、午前9時頃にちょうど関東北部付近の通過を予想しています。

低気圧が速度を上げながら通過するため、東京湾周辺では低気圧に吹き込む南寄りの風がかなり強まり、交通機関に影響が出るかもしれません。

また冷たい空気と暖気が衝突する北陸や東北地方などを中心に、かなり雨雲が発達するおそれがあり、広く大雨警報が発表される可能性が(中)と発表されています。

上記のように予報円が途切れてしまった本州付近で、あさって17日(金)から18日(土)にかけて、大雨や暴風などの大荒れの天気になる所もあるでしょう。

台風14号が温帯低気圧に変わっても決して油断しないで下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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