Yahoo!ニュース

台風6号は先島通過へ さらに新たな熱帯低気圧が週明けに関東や東北に接近か?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風6号などの雲の様子(ウェザーマップ)

台風6号は先島諸島を通過へ

台風6号の予報円(ウェザーマップ)
台風6号の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風情報(気象庁発表)

最新の雨雲の様子(気象庁発表)

大型で強い台風6号は、きょう22日(木)午後4時現在、宮古島の南南東約150キロの海上をゆっくりと北西に進んでいます。

雨雲の様子をみても、すでに台風の眼がハッキリと確認できますが、今後更に発達し、あす23日(金)午後3時には、中心気圧940hPa、最大風速45メートル、最大瞬間風速65メートルの非常に強い勢力となり、石垣島や宮古島などの先島諸島に最接近する見込みです。

その後も速度が上がらず、非常にゆっくりと進むため、先島諸島はあさって24日(土)の午前中にかけて、猛烈な風や雨を伴った大荒れの状態が続くでしょう。

先島諸島で予想される最大瞬間風速は65メートルとなっており、これは電柱や街灯が倒れたり、ブロック塀が倒壊したり、あるいは住家でも一部が倒壊するような烈風で、台風銀座の先島諸島でもかなり手強いクラスの台風襲来と言えるでしょう。

記録的な大雨や暴風、高波、高潮などに厳重な警戒が必要です。

新たな熱帯低気圧が発生へ

天気図の変化(気象庁発表資料に筆者加工あり)
天気図の変化(気象庁発表資料に筆者加工あり)

タイトル画像にあるとおり、台風6号の東側では広範囲にわたり、活発な積乱雲が湧きたっています。

このうち、赤い丸の中にある雲域付近で今後渦を巻くように雲がまとまり、気象庁の予想では、あさって24日(土)午前9時に、小笠原の東海上で熱帯低気圧が発生する見込みです。一般に小笠原の東海上で発生するような熱帯低気圧は、そのまま日本の東海上を離れて北上することが多いものですが、今回はちょっと様相が違います。

東海上で高気圧がブロック 熱帯低気圧(台風)は西進へ

上空500hPaの予想(ウェザーマップ)
上空500hPaの予想(ウェザーマップ)

週明けにかけての高層の予想天気図をみると、太平洋高気圧に相当する上空5880メートルの等高度線が壁のように日本の東海上で強まっているのが分かります。

発生が予想される熱帯低気圧はこの太平洋高気圧に押されるように小笠原の東から西進傾向を示し、週明けの26日(月)から27日(火)頃にかけて、関東から東北の太平洋側に東の海上から接近するような計算となっています。

まだ不確実な状況ではありますが、台風の勢力となって、列島へ接近し、上陸するような計算も多々ありますので、関東や東北を中心に、今後発生が予想される熱帯低気圧の最新情報には十分な注意が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

杉江勇次の最近の記事