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7年ぶり 全国的に雨のこどもの日 激しい雨や強風を伴う荒天のおそれも

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雲と雨雲の予想(ウェザーマップ)

激しい雨や強風を伴い荒天も

雨と風の予想(ウェザーマップ)
雨と風の予想(ウェザーマップ)

今年のGWは5月史上最強とも言える強い寒気の影響で全国的に不安定な天気が続きましたが、きょう4日(火)みどりの日はその寒気も抜けて、ほぼ全国的に青空が広がっています。

ところが好天が長続きしないのが今年のGWの特徴で、あす5日(水)こどもの日は再び全国的に雨となるでしょう。しかもただの雨ではなく、激しい雨や強風を伴う荒天となる所もありそうです。

午前中は西日本で警戒

上図をみても分かる通り、あす5日(水)こどもの日の午前中は、西日本で雨や南風が強まり、九州を中心に大雨となる所があるでしょう。

九州では局地的に1時間に50ミリから70ミリの非常に激しい雨が降るおそれがあり、長崎県、佐賀県、鹿児島県では、早期注意情報(警報級の可能性)で大雨警報が出される可能性も示されています。

活発な雨雲の動きは比較的早く、激しい雨はせいぜい6時間程度とみられますが、低い土地の浸水や土砂災害などに警戒が必要です。

午後は東日本から北日本で注意

午後になると活発な雨雲は東日本や北日本へ広がり、特に東海地方では雨脚の強まる所があるでしょう。

先日竜巻とみられる突風被害のあった静岡県(牧之原市沼津市)では、1時間に25ミリの強い雨を伴い、総雨量は50ミリから100ミリに達する所もある予想です。

静岡県では再び突風が吹いてもおかしくない気象条件となるおそれがあり、新たなる被害、災害に要注意な状況です。

関東や北日本でも昼過ぎから夕方にかけて次第に雨となり、沿岸部では南風が強まるので、横殴りの降り方をする所があるかもしれません。

沖縄や奄美は梅雨入りの可能性も

活発な雨雲が本州付近を東進する一方で、午後にかけては雨雲の帯が奄美や沖縄方面へ南下していく予想です。今後の気象状況にもよりますが、早ければ奄美や沖縄地方で梅雨入りというタイミングになるかもしれません。

全国的に雨のこどもの日は7年ぶり

予想天気図(ウェザーマップ)
予想天気図(ウェザーマップ)

今年のこどもの日に全国的に雨となるとは、本州付近に沿うように進む低気圧や前線の影響です。

特に西日本から東日本の太平洋側には非常に湿った空気が流れ込みますので、雨雲が活発化しながら東進していく予想です、要注意、要警戒です。

ところで、このようにこどもの日に全国的に雨となるのはいつ以来か調べてみると、2014年以来7年ぶりとなるようです。

この時も今年と同じように低気圧や前線の影響で全国的に曇りや雨となり、沖縄や奄美地方では梅雨入りとなりました。

今年の状況は似ているかもしれません。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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