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今週20日(木)頃まで連日40℃超のおそれ

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
推計気象分布の気温(ウェザーマップ)

天竜の40.9℃は日本の歴代3番目の高温

歴代の高温記録(気象庁)
歴代の高温記録(気象庁)

強い日差しと山越えのフェーン現象が起こっている影響で、静岡県内では極めて気温の高い状態が続いていますが、静岡県の天竜ではきょう午後0時40分に40.9℃を観測し、日本の歴代3番目にあたる記録的な猛暑となっています。

気象的な歴代の順位で言えば、1位熊谷41.1℃、2位岐阜県美濃、岐阜県金山、高知県江川崎41.0℃に次ぐ、5位タイ静岡県天竜(岐阜県多治見も)40.9℃ということになります。

きょうも38℃~39℃以上の超高温が続出していますが、この記録的な暑さは20日(木)頃まで続く見通しです。

記録的猛暑の鍵を握る太平洋高気圧の予想

太平洋高気圧の勢力予想(ウェザーマップ)
太平洋高気圧の勢力予想(ウェザーマップ)

記録的な暑さをもたらしているのは、紛れもなく今夏最も勢力を強めている太平洋高気圧。

この太平洋高気圧の勢力如何が記録的な暑さの鍵を握っていると言っても過言ではありませんが、これから週明けにかけて、数日間、西日本を中心にピークとなり、極めて勢力が強くなる予想です。

その後は徐々に衰退を始めますが、20日(木)あるいは21日(金)頃までは、日本付近で勢力の強い状態が続くでしょう。

ところが22日(土)~23日(日)にかけて、明瞭に日本の南まで後退する予想で、このあたりで今年の記録的猛暑はようやく終止符が打たれることとなりそうです。

その後、8月終盤にかけて再び勢力を盛り返す予想で、体温並みの猛烈残暑が続く可能性は十分にありますが、さすがに40℃を超えるような記録的な猛暑が復活することはないとみられます。

今週20日(木)頃まで連日40℃超のおそれ

16日間予報(ウェザーマップ)
16日間予報(ウェザーマップ)

極めて気温が上がる地域(静岡県天竜、岐阜県多治見、京都、高知県江川崎)の予想最高気温を、ウェザーマップによる16日間予報でみてみると、20日(木)頃までは39℃前後の暑さが出やすく、いつ40℃に達してもおかしくない予想となっています。(予想には上下2~3℃程度の誤差幅があります。)

今週は連日どこかで40℃超の記録的猛暑のニュースが続くかもしれません。

ところが22日(土)~23日(日)になると、まだ35℃位まで上がる可能性はありますが、さすがに40℃前後に達するような超高温予想は影を潜め、ようやく今夏の暑さも峠を越えることになるでしょう。

とは言え、その後は再び太平洋高気圧が勢力を盛り返す予想で、35℃を超えるような猛烈残暑が続くおそれがありますので、少なくとも8月いっぱいは熱中症など健康管理に十分な注意が必要です。

東京は初の8月全日真夏日も?

東京の16日間予報(ウェザーマップ)
東京の16日間予報(ウェザーマップ)

7月は記録的な日照不足と低温だった東京都心ですが、梅雨明けが発表された8月1日以降は連日の夏空と真夏日が続いており、35℃以上の猛暑日も6回観測しています。

東京都心でもしばらく厳しい残暑が続きますが、22日(土)~23日(日)頃には暑さが和らぐ予想で、最高気温は30℃位に落ち着く見込みです。

とは言え、今月いっぱい30℃以上の真夏日は続く予想となっており、これまでの8月の真夏日最多日数、1937年と2010年に記録した30日を抜き、8月全日真夏日という新たな記録が出現するかもしれません。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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