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季節外れの暖気がピーク、北海道上空は平年より15℃以上も高く

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
3月11日(水)朝の予想最低気温(ウェザーマップ)

宮崎県で夏日

10日の最高気温(気象庁より)
10日の最高気温(気象庁より)

きょうは低気圧が発達しながら日本付近を通過しており、全国的に雨が降っていますが、上空に暖気が流れ込んでいるため、まさに春の暖かな雨という所が多くなっています。

特に雨が止んで晴れ間の広がった宮崎県日向では26.3℃まで上がり、6月中旬並みの汗ばむ陽気となったのをはじめ、西日本では多くの所で20℃以上まで上がる4月並みの陽気となりました。

上空の暖気がピークに

上空1500メートル付近の気温予想(ウェザーマップ)
上空1500メートル付近の気温予想(ウェザーマップ)

上空1500メートル付近の気温の予想をみると、今夜からあす朝にかけて、東日本から北日本でピークとなり、平年より10℃以上も高い赤一色となっています。

なかでも北日本で平年より極めて高く、札幌の今夜9時の予想では5.8℃となっており、これは平年−10.2℃よりも実に16℃も高い予想です。

この暖気の影響で、タイトル画像にもある通り、明朝の最低気温は北日本で5月並みの所も多く、北海道釧路の8℃は平年より14℃も高く、6月上旬並みのこの時季としては記録的に暖かな朝となる予想です。

各地に融雪注意報

融雪注意報(ウェザーマップ)
融雪注意報(ウェザーマップ)

上空の暖気と雨の影響で、積雪地帯では一気に雪解けが進むため、北陸や北日本の広い範囲に融雪注意報が出されています。

特に北海道太平洋側では南斜面を中心に大雨となる所があり、雪解けが急速に進むため、融雪による低い土地の浸水、土砂災害、河川の増水などに十分な注意が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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