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3月10日~11日は全国的に春の嵐に。20℃超も続出か?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
爆弾低気圧で暴風雨(写真:ロイター/アフロ)

10日(火)~11日(水)は全国で春嵐、被災地も警戒

予想天気図と前6時間降水量(ウェザーマップ)
予想天気図と前6時間降水量(ウェザーマップ)

3月に入ってから天気と気温変化の大きな状態が続いています。

この傾向は、まだしばらく続き、特に週明け10日(火)~11日(水)にかけて、低気圧が急速に発達しながら日本海を北東進する予想です。

これは全国的に南風が強まる典型的な春の嵐となるパターンで、九州から北海道にかけて、風や雨が強まり、荒天となるでしょう。

特に発達した低気圧に近い北日本は非常に強い風を伴った大荒れとなるおそれがあり、暴風や高波などに警戒が必要となりそうです。

東日本大震災の被災地、東北の太平洋側でも、10日(火)は次第に雨が降り出し、南風が強まるでしょう。11日(水)は雨雲が東へ抜けて晴れ間が戻りそうですが、低気圧に吹き込む西寄りの風がさらに強まる心配があります。

季節外れの暖気流入で20℃超続々か?

上空約1500メートルの暖気予想(ウェザーマップ))
上空約1500メートルの暖気予想(ウェザーマップ))

低気圧が急速に発達するのは南の海上から季節外れの暖気が勢いよく流れ込むからで、上空約1500メートルの気温の予想をみると、10日(火)は日本列島全域が平年より10℃以上も高いことを示す赤一色となっています。

これはおおむねゴールデンウィーク頃の暖気で、特に北日本はこの時期としては記録的な暖気の流入と言えるでしょう。

10日(火)21時の札幌上空約1500メートルの気温は7.2℃と予想されており、これは平年(-10.2℃)より14℃以上も高く、3月前半としては統計史上1位を更新するような暖気の予想です

この暖気の影響で、地上でも季節外れの高温が続出する予想です。

20℃超が続出か?

週間予報(気象庁発表資料に加工)
週間予報(気象庁発表資料に加工)

気象庁発表の週間予報によると、10日(火)~11日(水)は九州や関東甲信を中心に、所々で20℃前後まで気温が上がる予想です。

東京都心も11日(水)は今年初めて、4月下旬並みの20℃まで上がる予想で、気象条件によっては24℃位まで上がる可能性もあり、夏日一歩手前の汗ばむ陽気となるかもしれません。

季節外れの暖気のあとは冷たい空気が流れ込みますが、それでも関東以西では15℃以上まで上がる所が多く、桜のつぼみは日に日に大きくなる見込みです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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