28年ぶりに今月5個目の台風発生へ
台風26号は南へ急カーブ?
台風26号はコンパクトながら暴風域を伴う台風に発達し、フィリピンの東海上を北上していましたが、けさから北上成分がほぼなくなり、現在はフィリピンのすぐ北の海上でほとんど停滞している状況です。
そしてこのあとは台風の北側で強まる太平洋高気圧に押されるようにフィリピンを南西方向へと南下していく予想で、そのまま衰弱し、熱帯低気圧に変わる予想です。
台風27号発生へ、11月は28年ぶり5個目の発生
一方、タイトル画像にもある通り、フィリピンの東海上には新たな熱帯低気圧が発生しており、気象庁の発表では、あす水曜日までに台風となる予想です。
今月(11月)はすでに、3日に台風23号、5日に台風24号、12日に台風25号、13日に台風26号と4個の台風が発生しており、もし次の台風27号が発生すれば5個目となり、11月としては1991年以来28年ぶりに5個以上の発生となります。
11月の発生数が過去最も多いのは6個ですが、今月はまだ10日以上残っているため、発生数がさらに増える可能性があります。
予想天気図では、今後発生が予想される台風27号は北西方向へ進み、あさって木曜日午前9時にはフィリピン北部のすぐ東海上へ到達する見込みです。
このフィリピン北部に到達する頃までの進路予想は種々の計算をみるとそろっている感じですが、その先の進路予想がけっこうばらついています。
それは太平洋高気圧の勢力が関係しています。
フィリピンの北部付近から西進?北上?
新たに発生する予想の台風27号はフィリピンの北部付近に到達後、太平洋高気圧に阻まれるように南シナ海を西進する計算が多いものの、一方で太平洋高気圧がやや衰弱したところを北上し、台湾方面へ抜けてくる計算も少数派ながら存在しています。
また上記の太平洋高気圧は週末にかけて、11月としては季節外れに強まる予想で、仮に台風として台湾方面へ抜けてきた場合、東シナ海を北上してくる可能性も捨てきれません。
季節はまもなく11月下旬で、通常は台風の話題すらなくなる時期です。
ところが過去には季節外れに強まった太平洋高気圧や偏西風の蛇行などにより、まれに本州付近へ接近する台風もあり、特に1990年には11月30日に紀伊半島へ上陸したこともあります。
今後発生するであろう台風27号のフィリピン北部付近からの進路予想に注目したいと思います。
参考:デジタル台風