危険極まりない台風19号、首都圏直撃コースに最大級の厳戒を
過去最強クラスで首都圏直撃か
大型で猛烈な強さの台風19号は小笠原の南海上を北北西に進んでいます。
タイトル画像をみると、台風の中心には、勢力の強い台風特有のハッキリとした眼が不気味に開いているのが良くわかります。
台風に伴う雲域も巨大なものとなっており、風速25メートル以上の暴風域は直径480キロで、東日本をスッポリ覆うサイズ、また15メートル以上の強風域にいたっては直径1300キロと本州付近をスッポリと覆うようなサイズとなっています。
今後も北上を続け、あす木曜日午後3時の時点でも、中心気圧915hpa、最大風速55メートル、最大瞬間風速75メートルの猛烈な勢力を維持している予想で、猛烈な勢力を3日間も維持するのは極めて珍しいことです。
その後はやや弱まるとはいえ、東海地方のすぐ南海上に進んでくる土曜日(12日)午後3時の時点でも、中心気圧950hpa、最大風速45メートル、最大瞬間風速60メートルの非常に強い勢力を維持している予想です。
そしてこの非常に強い勢力を維持しつつ、土曜日の夜遅くにかけて、東海から関東へ接近し、上陸するおそれがあります。
もし予報円の真ん中を予想通りの勢力で進むと、先日の台風15号や昨年の台風21号に匹敵する勢力で首都圏を直撃することになり、瞬間的に40メートルから50メートル以上の猛烈な風が沿岸部を中心に吹き荒れる事態となるかもしれません。
大規模な停電の他、至る所での倒木、また木造家屋の損壊や倒壊などが広範囲で発生する可能性があり、最大級の警戒が必要となります。
また予想通りの直撃を受けた場合、正直、どのような被害がどれくらいの規模で発生するのか見当がつかないというのが本当のところで、それくらい今回の台風19号は危険極まりないと思って頂きたいと思います。
記録的な暴風のおそれ
台風19号に伴う風の予想をみると、風速24メートル以上の暴風域に相当する風が台風の東側を中心に広く予想され、その直径は軽く500キロ以上に及ぶ計算となっています。
この暴風領域が土曜日の朝の内に東海の沿岸部にかかりはじめ、昼頃には関東の沿岸部にもかかり、その後は台風の中心が夜には関東付近へ到達している予想です。
上述した通り、東海や関東の沿岸部を中心に、瞬間的に40メートルから50メートル以上の猛烈な風が吹き荒れるおそれがあり、北陸や近畿、東北南部などでもこれに匹敵する暴風が吹き荒れる心配があります。
なお、台風中心の東側(右側)に入る地域では、より風が強まるおそれがありますが、勢力が強く、大型のため、西側に入る地域でも厳重な警戒が必要です。
記録的な大雨のおそれ
台風19号は記録的な暴風だけではなく、記録的な大雨をもたらすおそれもあります。
それは大型で活発な雨雲の範囲が広く、しかも比較的遅い速度(30キロ前後)で通過するからです。
きょう夕方に発表された気象庁の台風情報では、まだ土曜日までの予想雨量は出ていませんが、種々の計算では、記録的な大雨が降る予想でほぼ一致してきています。
ウェザーマップがきょう午後5時に計算した土曜日の日雨量の予想では、東京都心や横浜377ミリ、さいたま408ミリ、宇都宮378ミリ、千葉301ミリ、静岡367ミリと平野部でも300ミリ以上の大雨が予想されている他、東京奥多摩湖629ミリ、神奈川相模湖614ミリ、埼玉秩父629ミリなど、関東西部の山沿いでは600ミリ以上という極めて多量の予想雨量となっています。
これは多くの所で、過去の記録に匹敵するか、あるいはそれを上回る豪雨と呼べるような大雨で、予想通りならば、中小河川はもちろん、多摩川や荒川などの一級河川が急激に増水するおそれもあります。
記録的な暴風や大雨、高波、高潮などに最大級の警戒をして下さい。