大型台風5号の北上早まる。土曜日には九州の西から朝鮮半島へ。
台風5号は九州の西から朝鮮半島へ
大型の台風5号はきょう昼前に石垣島付近を通過し、東シナ海を北上しています。
この台風は強風域の直径が約1300キロととても広いのが特徴で、むしろ台風の中心付近よりもやや離れた所で風が強く吹いています。
きょう昼前後には、台風の中心からやや離れた久米島空港で29.8メートル、宮古島で28.9メートル、那覇で23.1メートルの最大瞬間風速を観測しました。
また台風の中心付近が通過したとみられる石垣島では、台風の中心が離れてから南よりの風が強まっており、きょう午後5時半過ぎに30.2メートルの最大瞬間風速を観測しました。
そして最新の予報円では台風5号の進み具合が1日程度早くなりました。
今後やや発達しながら東シナ海を北上し、最大瞬間風速35メートルの勢力で土曜日に九州の西海上を北上し、日曜日にかけて朝鮮半島を通過した後、月曜日には日本海で温帯低気圧に変わる予想です。
きょうはこの台風からの暖湿流が日本付近に氾濫しはじめ、さらに上空に寒気が流れ込んでいる影響もあって、西日本を中心にあちらこちらで雷雲が発生し、激しい雷雨となっています。
高知県には記録的短時間大雨情報も出されました。
台風は九州の西海上をやや離れて通過する予想ですが、台風のサイズが大きいことや停滞する梅雨前線をさらに活発化させる見込みで、週末にかけて、引き続き、広い範囲で大雨となるおそれがあります。
沖縄本島はあす金曜日も荒天続く
台風5号はあす金曜日には沖縄本島から数百キロ離れていきますが、コンピュータの予想では、この台風の東側に広く南風の強い領域を伴っているため、台風が離れても、金曜日いっぱい南風が強く、荒天が続く予想となっています。
また奄美や九州の西岸でも次第に風が強まってくるでしょう。
引き続き、梅雨前線の活動も活発で、台風から離れた北陸や東海などでも激しい雨が降り、大雨となるおそれがあります。
関東もあすの午前中は雷を伴った激しい雨の降る所があるでしょう。
土曜日には九州の西から朝鮮半島へ
その後台風5号は土曜日に九州の西をやや離れて北上し、土曜日の内に朝鮮半島付近へ進む予想です。
予報円からは台風の中心が九州の近い所を通る可能性は小さくなってきましたが、台風のサイズが大きいため、中心が離れて通っても、九州を中心とした西日本では強い南風が吹き荒れるおそれがあります。
また日曜日に台風が朝鮮半島付近へ北上しても、引き続き、湿った南風の吹き付ける九州や四国の南に向いた斜面では激しい雨が続き、総雨量がかなり多くなる心配があります。
気象庁からは台風に関する情報が発表されていますが、もし線状に連なるような雨雲が発生するような場合は局地的に予想以上の雨量となるおそれもあります。
引き続き、今後の情報に十分ご注意下さい。