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九州南部は極めて危険な状態に。大雨地域の家族・知人などへ避難を呼びかけて下さい。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
土砂災害の危険度分布(気象庁発表)

九州南部で猛烈な雨が降っており、災害に対して極めて危険な状態となっています。

該当される地域に家族や知り合いの方がいましたら、ぜひとも電話などで避難を呼びかけて頂きたいと思います。

雨雲が急発達中

雨雲が急発達中(ウェザーマップ)
雨雲が急発達中(ウェザーマップ)

梅雨前線に元熱帯低気圧の暖湿気が衝突し始めており、この影響などにより、九州付近で雨雲が急激に発達しています。

雲の様子をみても、明け方の午前3時と比べて、正午の段階では真っ白な積乱雲が西日本で沸き立っている様子が伺えます。

猛烈な雨が降り出す

雨雲の状況(気象庁)
雨雲の状況(気象庁)

鹿児島県で雨雲が東西に連なる線状降水帯の構造を示し始めており、一段と雨脚が強まってきました

この雨雲のもと、鹿児島県の鹿屋市、志布志市、垂水市、大崎町などで、1時間に90ミリ以上の猛烈な雨を解析しており、3時間雨量の解析でも150ミリ前後に達しています。

猛烈に降っている雨により、このあたりでは災害の危険度が一気に上昇しており、タイトル画像にもある通り、土砂災害の危険度分布では最も危険度の高い濃い紫色の範囲が広がってきており、さらに浸水洪水の危険度も上昇しています。

今夜にかけて鹿児島は最大級の警戒を

雨雲の予想
雨雲の予想

これから夕方、そして帰宅時間、さらに夜遅くにかけて、活発な雨雲は東シナ海から鹿児島県や熊本県などを指向するでしょう。

現在降っている猛烈な雨が数時間降り続くような地域では、大雨特別警報が発表される可能性もあります。

ただ大雨特別警報が発表された段階では避難レベルは5ということになり、すでに大きな災害が発生していても、おかしくない状況となります。

大雨特別警報が出てからの避難では、もう手遅れと言っても過言ではありません。

特に鹿児島県の方は周辺の安全や状況を十分に確認しつつ、今後も早めの避難行動を行って下さい。

もし大雨が降っている地域に家族や知り合いの方がいましたら、ぜひとも電話などで避難を呼びかけて頂きたいと思います。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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