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今週は熱帯低気圧の動向に要注意

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
6月24日8時、熱帯低気圧の雲の様子(ウェザーマップ)

熱帯低気圧はゆっくり北上へ

予想天気図(ウェザーマップ)
予想天気図(ウェザーマップ)

タイトル画像にもある通り、現在フィリピンの東海上に熱帯低気圧があり、活発な雨雲を伴いながら北上しています。

この熱帯低気圧はあす火曜日にかけて、フィリピンの東海上をゆっくりと北上したあと、水曜日から木曜日にかけて、沖縄近海へ達する可能性が高くなっています。

また熱帯低気圧の前面にある梅雨前線も活動が活発となりながら西日本に接近する見込みで、西日本は今週後半、記録的に遅い梅雨入りを迎えるとともに、大雨となるおそれがありそうです。

木曜日の雨雲と風の予想

木曜日の雨と風の予想(ウェザーマップ)
木曜日の雨と風の予想(ウェザーマップ)

今週木曜日、午前9時の雨雲と風の予想をご覧下さい。

これは種々ある計算の中のあくまでも一つの予想ですが、沖縄本島(那覇)のすぐ南に熱帯低気圧に伴う風の渦巻きがあって、平均16メートル以上の強い風の巻き込みも見られます。

今のところ、台風となるような予想は出ていませんが、平均17.2メートル以上になれば台風となりますので、その可能性はまだ否定できません。

一方、西日本に注目すると、北上した梅雨前線の雨雲が広がり、雨脚が強まっている計算となっています。

上記の熱帯低気圧は金曜日以降、本州付近へ進んでくる計算も多くみられますので、今後の動向に要注意です。

ようやく梅雨入り、しかも大雨?

全国の週間予報(ウェザーマップ)
全国の週間予報(ウェザーマップ)

未だに気象庁からは近畿~九州北部の梅雨入りが発表されていません。

画面上では、大阪、広島、高知、福岡にあたりますが、これらの地方でも水曜日から木曜日以降は一転して、雨ばかりの予報となっています。

おそらく今週降り出す雨のタイミングで、統計史上最も遅い梅雨入りの発表がされると思われますが、それとともに活発化した梅雨前線や熱帯低気圧の動向などにより、一転して断続的に大雨となる心配もあります。

最新情報にご注意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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