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記録的な暑さ到来へ、広く34℃予想。東京都心も5日連続の真夏日か。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
厳しい暑さの東京都心(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

記録的暖波到来へ

上空の気温予想(ウェザーマップ)
上空の気温予想(ウェザーマップ)

中国大陸で非常に暖かな空気が育ってきており、この暖かな空気が週末にかけて、北日本を中心にどっと流れ込んでくる予想です。

上空の気温予想(ウェザーマップ)
上空の気温予想(ウェザーマップ)

なかでも日曜日に北日本へ流れ込む予想の上空1500m付近で21℃以上の暖気はまさに記録的です。

例えば札幌上空1500m付近の5月の過去1位の記録は、統計のある1957年以降で、午前9時18.3℃、午後9時18.5℃となっており、これまでの記録を大幅に更新する予想です。これは実に平年より15℃前後も高く、真夏の札幌の上空の平年値よりも大幅に高いものです。

上空1500m付近の気温が20℃前後になると、地上で真夏日となるのはもちろん、内陸を中心に35℃以上の猛暑日の地点が続出してもおかしくありません。

今週末はこの暖気の中心が流れ込む北日本を中心に5月としては観測史上1位の暑さが続出するかもしれません。

北海道は帯広34℃、札幌31℃予想

北海道の週間予報(気象庁)
北海道の週間予報(気象庁)

北海道は上空の暖気がピークとなる日曜日を中心に記録的な暑さとなるでしょう。

帯広は34℃が予想されており、1985年5月24日に記録した5月のこれまでの最高気温33.4℃を上回る予想です。また最高気温の予想幅の上限は37℃となっており、もしかしたら35℃以上の猛暑日となるかもしれません。

さらに札幌31℃の予想で、これまでの5月の1位記録1938年5月15日31.1℃を超える可能性が十分にありそうです。

東北も山形と福島で34℃予想

東北の週間予報(気象庁)
東北の週間予報(気象庁)

東北地方も日曜日を中心に記録的な暑さとなるでしょう。

山形と福島は34℃の予想となっており、山形は5月の過去1位の記録33.4℃を上回る予想です。

福島は過去に1度だけ5月に35.0℃の猛暑日を記録していますが、今回は2日連続で34℃の予想となっており、もしかしたら2日連続35℃以上となるかもしれません。

東京都心は5月としては初、5日連続真夏日か

関東甲信の週間予報(気象庁)
関東甲信の週間予報(気象庁)

東京都心は金曜日から来週の火曜日まで5日連続の真夏日(30℃以上)が予想されていますが、過去5月に2日連続で真夏日となったことは2回だけで、3日以上連続はありません。今回の暑さは5月としては珍しく長期戦となる予想です。

熊谷や甲府では34℃の予想となっており、気象条件によっては37℃位まで上がる可能性も示唆されています。

西日本ももちろん真夏日

西日本の週間予報(気象庁)
西日本の週間予報(気象庁)

西日本でももちろん暑くなります。

京都は土日に2日連続で34℃予想を含め、6日連続の真夏日予想です。

その他の所も広く真夏日となる予想です。

これまでの5月の日本の歴代高温記録は秩父で観測された37.2℃です。

もしかしたら週末から週明けにかけて、この記録に匹敵するような猛烈な暑さがどこかで観測されるかもしれません。

今週末は春の運動会シーズンが最盛期に入る時期で、多くの所で予定されていると思いますが、日差しが強く、真夏のような季節外れの暑さとなります。

上記のようにほぼ全国的に熱中症のリスクが高まりますので、なるべく昼前までに終わるようなスケジュール立てやこまめな休息、水分補給をかかさないようにした方がいいでしょう。

特に幼稚園や小学校の運動会などは十分に注意をなさって下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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