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3連休の初日、土曜日は関東平野部でも雪の予想

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
都心の雪(GYRO PHOTOGRAPHY/アフロ)

またしても南岸低気圧

土曜日に南岸低気圧(ウェザーマップ)
土曜日に南岸低気圧(ウェザーマップ)

3連休の初日、土曜日に東京都心でこの冬3度目の雪の可能性があります。

まずこの冬の2度の雪を振り返ると、初雪が降ったのは1月12日

関東の南に発生した小さな低気圧の影響で、昼前に短い時間ですが、雪を観測しました。ただこの時は夜なってから雪になるかもしれないという予想に反して、午前中に雪がちらつき、結局夜は雪になりませんでした。

そして2度目は1月31日の夜遅く。この時も南の海上を通過した低気圧により、東京都心でも雪が降り、積雪の可能性があると思われましたが、結局雪は混じったものの、積雪には至りませんでした。

このように南岸低気圧に伴う東京都心を含めた関東平野部の降雪予想は、わずか1℃程度の気温の誤差や降水の広がる範囲、わずかな降水強度の違い、わずかな風向きの違いなどにより、いつも困難を極めます。

そんな予想の難しい南岸低気圧が今週の土曜日に再びやってきます。予想図のように低気圧は2つ予想されていますが、南を通るものは離れて通るため影響はなく、関東の南に発生する小さな低気圧が影響することになります。

さらに今回の特徴は上空1500メートル付近で-3℃以下の寒気にすっぽりと覆われること。この-3℃以下の寒気というのが関東の降雪予想の大きなポイントで、これにある程度の降水があれば、多くの場合、東京都心を含めて、雨ではなく、みぞれや雪にもなることが多いものです。

ですから今回はみぞれや雪になる可能性は高いものの、降水域がどれ位広がり、どれ位の降水量になるのかがもう一つのポイントとなりそうです。

降り始めは土曜日の明け方~朝の内

土曜日午前7時の雪や雨の予想(ウェザーマップ)
土曜日午前7時の雪や雨の予想(ウェザーマップ)

先ほど発表になった最新の予想です。

小さな低気圧の北側に広がる降水域が土曜日の明け方から朝の内にかけて、関東南部から広がってくる予想です。

この時点での気温は、南部の平野部でも0℃前後まで下がっており、東京都心を含めて、多くの所で雪として降り出してくるでしょう。

ただ降水量は1時間に1ミリ以下と少なく、雪としては弱いものですが、気温が0℃前後まで下がっているため、少ない量でも、降るとともにうっすらと白くなるような状況も考えられます。

ピークは昼頃にかけての予想

土曜日正午の雪や雨の予想(ウェザーマップ)
土曜日正午の雪や雨の予想(ウェザーマップ)

その後降水域は北部へも広がり、昼頃にかけて雪の所が多くなるでしょう。

今の予想では、この頃に降雪はピークとなりそうです。ただピークと言っても、降水量は1時間に1ミリ以下の所がほとんどですが、やはり気温があまり上がらず、昼頃にかけても1℃未満ならば、内陸を中心に雪化粧する所が多くなるかもしれません。

一方、北東からの湿った空気が入る千葉の北東部や南部では雨に変わりそうです。

雪や雨は夕方頃まで

土曜日午後3時の雪や雨の予想(ウェザーマップ)
土曜日午後3時の雪や雨の予想(ウェザーマップ)

夕方になると神奈川など、関東の南西部から降水域が抜け始める予想です。

ただし茨城や栃木など、北部では夜にかけて雪が降り続く可能性がありそうです。

これはあくまでも現時点の予想です。

今後も低気圧の位置や発達具合、降水量や上空の寒気の振る舞いなどで、予想が大きく変わることも考えられます。

もし平野部で積雪を伴うような降雪となれば、3連休の初日でもあり、より影響が大きくなることも考えられますので、最新情報に十分ご注意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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