難しかった今年の梅雨。関東甲信の梅雨明けは7月19日から7月6日に13日も前倒し。
あまりにも変わりすぎ?
毎年、5月~7月にかけて、沖縄~東北地方の梅雨入りや梅雨明けが発表されますが、それは速報値であり、後日、春から夏にかけての実際の天候経過を総合的に検討して、梅雨の確定値(統計値)が発表されます。
今年の梅雨は非常に難しく、梅雨入りを発表した途端に雨が降らなくなったり、あるいは梅雨明けが発表されていないのに真夏を思わせる晴天が長く続いたりと、気象庁にとっては非常に悩ましい日々が続きました。
ですからどのような判断をするのか?とても注目していましたが、九州北部~東北にかけては多くの地域で1週間~2週間も修正されており、過去にあまり例がないような結果となっています。
沖縄~九州南部にかけて
まず、沖縄~九州南部に関しては、速報値と確定値がすべて一致しており、九州南部までは比較的梅雨のステージが順調に進んだ印象です。
九州北部~東海にかけて
一方、九州北部~東海にかけては各地で梅雨入りがほぼ2週間後ろにずれて、逆に梅雨明けは1週間程度早くなりました。
まとめると梅雨の期間が約3週間も短くなったことになり、九州北部~近畿の梅雨期間はわずか23日しかありませんでした。
これは結果的に記録的に短い梅雨期間となっており、例えば近畿は平年の44日に対して、ほぼ半分しかありませんでした。
関東甲信地方
関東甲信はどうでしょう。
梅雨入りに関しては6月7日で修正されていません。
ところが梅雨明けは7月19日から7月6日に13日も前倒しとなっています。
7月6日頃からは晴れて暑い日が続いたものの、まだ梅雨前線が戻ってくる可能性があったため、梅雨明けを見送っていましたが、結果的にはこのあたりで梅雨が明けていたことになります。
7月6日の梅雨明けというのは1951年の統計開始以来、4番目に早く、結果的には記録的に早く真夏が到来していたことになります。
北陸地方
北陸は比較的、修正が小さく、梅雨入りは4日遅くなったものの、梅雨明けに関しては8月2日で修正はありませんでした。
東北地方
一方、東北はかなりの修正となっています。
梅雨入りはほぼ10日程度遅くなり、梅雨明けに至っては南部、北部ともに特定出来ない結果となりました。
それもそのはずで、特に東北の太平洋側では8月上旬~中旬にかけてほぼ毎日曇りや雨の天気が続き、仙台では7月22日~8月26日まで36日連続で雨を観測したほどです。
まとめ
これほどまでに広い範囲で修正されるのも珍しいのですが、梅雨入り明けを発表しているのは大雨など防災上の注意喚起が目的でもあるため、 あくまでもその時点の情報としては有意義な情報であることは間違いないと思います。