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30日(月)は東京で1月として48年ぶりの20℃超も?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
30日(月)の東京は桜の季節を通り越す暖かさに?(写真:アフロ)

今年初の15℃超え

強い南風で今年初の15℃超え(気象庁HPより抜粋加工)
強い南風で今年初の15℃超え(気象庁HPより抜粋加工)

27日(金)は強い南風と日差しの影響で気温が上昇し、東京で16.0℃まで上がるなど、今年初めて15℃以上となった所が多くなりました。

ところが30日(月)は関東南部でこの気温を大きく上回る、1月としては記録的な暖かさとなる可能性があります。

では詳しく見ていきましょう。

27日(金)と30日(月)との比較

27日(金)午前9時の天気図と上空の気温(気象庁HPより)
27日(金)午前9時の天気図と上空の気温(気象庁HPより)
30日(月)午前9時の予想天気図と上空の気温予想(気象庁HPより)
30日(月)午前9時の予想天気図と上空の気温予想(気象庁HPより)

27日(金)は低気圧や寒冷前線が関東の北を通過しており、30日(月)も位置は違えど、関東の北を低気圧が発達しながら通過する予想です。

この低気圧に向かう上空の暖気(南風)に注目すると、27日(金)は上空約1500mで関東付近には0℃程度の暖気が流れ込んでいましたが、30日(月)はこれをはるかに上回る6℃以上の暖気が流れ込む予想です。

これは平年と比べて実に10℃以上も暖かな空気で、単純に考えれば、30日(月)は27日(金)よりも5℃以上高くなり、地上の気温は20℃を超える可能性があると言えます。

東京と横浜で20℃を予想

28日(土)午前11時発表の予報(気象庁)
28日(土)午前11時発表の予報(気象庁)

気象庁による予想では、昨日まで東京の最高気温は17℃と予想されていましたが、きょう午前11時の発表では、最新の計算を取り入れて、東京と横浜で20℃の予想に変わりました。

ただ気温の予測幅は14℃~22℃とかなり大きくなっており、南風が入らず、日差しがあまりでない場合は15℃に届かない可能性がある一方、よく晴れて早めに南風が入ってくる場合などは22℃位まで上がる可能性も示唆されています。

このように30日(月)の最高気温は、低気圧のコースや発達具合などにより、高温、低温、どちらにも転ぶ可能性を秘めているとも言えます。

20℃以上になれば、1月としては48年ぶり

東京の1月、20℃以上の記録(気象庁HP資料より作成)
東京の1月、20℃以上の記録(気象庁HP資料より作成)

東京で20℃以上となれば、どれ位の記録になるのでしょうか?

1876年の観測開始以来、1月に20℃以上となったのは9回しかありません。

平均すれば15年に1回程度の出現率ですが、一番最後に20℃以上となったのは今から48年前1969年1月27日です。

この時は22.6℃まで上がり、1882年1月31日と並んで1月の観測史上1位の高温となりました。

今の平年値で22.6℃は5月中旬頃に相当しますので、まさに真冬の時期に初夏の陽気がやってくる季節外れの気温です。

また横浜でも20℃以上となれば、同じく48年ぶりのことになります。

ちなみに横浜は東京より1月の20℃以上は少なく、1897年の観測開始以来、4回しかありません。

はたして、30日(月)はどこまで気温が上がるのか?要注目です。

寒暖差が非常に大きい

ところで30日(月)日中に大きく気温が上昇した後、夕方以降は北風に変わり、一気に気温が下がる予想です。

その後、来週の週末にかけて寒暖差の非常に大きな状態が続きますので、体調管理など、十分にご注意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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