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今週木曜日頃、関東北部でまとまった雨か?更に今後発生する予想の台風(20号)にも要注意。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

秋雨前線が再び顕在化

秋雨前線が再び顕在化する予想(気象庁HPより)
秋雨前線が再び顕在化する予想(気象庁HPより)

現在、日本付近で弱まっている秋雨前線があす15日(火)には東シナ海で再び顕在化し、次第に東へ伸びてくる予想です。秋雨前線の北側には上空の寒気が流れ込む一方、南からはかなり湿った空気が流れ込むため、前線付近では雨雲が発達する予想となっています。この雨雲が早ければ16日(水)午後には関東へも到達し、17日(木)にかけて、茨城や栃木にもまとまった雨(大雨)を降らせるおそれがあり、今後の雨の降り方に十分な警戒が必要です。

17日(木)頃は、茨城や栃木で雨脚が強まるおそれ

16日(水)~17日(木)の雨雲予想(GSMモデル14日午前3時初期値)
16日(水)~17日(木)の雨雲予想(GSMモデル14日午前3時初期値)

けさ発表された雨雲の予想によると、16日(水)夜には関東地方でも雨が降り出す予想で、その後、西日本の太平洋側にある活発な雨雲が17日(木)朝~日中にかけて関東北部へも広がる予想です。

今の計算だと、茨城や栃木での総雨量は50ミリ~100ミリ程度に達するおそれがあり、雨による災害(土砂災害や河川の増水・氾濫など)に脆弱になっている所では、十分な警戒を要します。

なお、上空の寒気や南からの暖気の突っ込み具合により、降り始めの時間や総雨量が変わる可能性が十分にありますので、最新の予想にご留意下さい。

今後発生する予想の台風(20号)、シルバーウィークに影響も

台風19号と熱帯低気圧が14日午前3時に同時発生(気象庁HPより)
台風19号と熱帯低気圧が14日午前3時に同時発生(気象庁HPより)

台風や熱帯低気圧の予想(気象庁HP)

日本の南に目を向けると、きょう午前3時に南シナ海で台風19号が発生しました。ただ、この台風は西寄りに進み、ベトナムに上陸したあと、熱帯低気圧に変わる予想です。

一方、台風19号の発生と時を同じくして、日本のはるか南東の海上(グアム島の東)で熱帯低気圧が発生しました。そして、この熱帯低気圧が今後24時間以内に台風(20号)に発達するとの予想がきょう午前10時過ぎに気象庁から発表されました。

今後の台風の進路などは台風が発生してから出されることになりますが、このあたりで発生する台風は今の時期、高い頻度で日本列島に向けて北上する傾向があります。

今の段階では、今後発生する予想の台風(20号)がどれ位日本の天気を左右するのか何とも言えませんが、仮に影響するとすれば今週末からのシルバーウィークの期間と重なる可能性も考えられるため、今後の動向に十分な注意が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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