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東京は8月としては12年ぶりの低温

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

8月に最高気温25℃未満の日数4日以上は12年ぶり

8月の最高気温の推移
8月の最高気温の推移

東京のきょう29日の最高気温は21.0℃(17時まで)となっており、これは平年より9.2℃も低く、10月中旬並みの肌寒さとなります。

これで今週はグラフにあるように最高気温25℃未満の日数が4日目となり、8月に25℃以上の夏日にすらならない日が4日以上もあるのは、冷夏となった2003年以来12年ぶりのことになります。

8月に最高気温25℃未満となった日数を過去30年調べてみると、合計40日で、毎年平均すると1.3日程度の出現率となります。

ちなみに3日以上あった年は、2008年3日、2003年5日(冷夏)、1997年3日、1993年8日(大冷夏)、1992年3日となっており、今はまさに猛暑が失速した冷夏の状態に陥っているということが言えると思います。

参考記事

予想外の極端な低温

8月23日(日)午前11時時点の週間予報
8月23日(日)午前11時時点の週間予報

今週はオホーツク海高気圧が張り出すため、猛暑が収まる気配は見えていましたが、ここまで低温状態に陥るという予想は全くと言っていいほどありませんでした。

気象庁が23日(日)発表した週間予報を振り返ってみても、30℃以下の気温は予想されていましたが、25℃未満の日が4日も出現するというのは想定外のことだと思います。

来週も低温や日照不足が続く可能性

来週にかけて、秋雨前線が停滞
来週にかけて、秋雨前線が停滞

今後、オホーツク海高気圧の張り出しは弱まるため、極端な低温状態は収まる見込みですが、今度は来週にかけて秋雨前線が停滞する気圧配置が続くため、曇りや雨の天気が続く見込みです。極端な低温は収まっても、引き続き、この時期としては気温が低めで、なかなか太陽が顔を出さない状態も続きそうです。

気象庁週間予報

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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