スーパームーンの天気~西日本ほど厳しい条件~
スーパームーンとは?
一般に、地球と月との距離は約38万キロメートルと言われていますが、これはあくまでも平均しての距離のこと。実は、月は地球の周りを楕円を描きながら回っているため、地球からみて最も近い位置(近地点)と最も遠い位置(遠地点)が存在するのです。
近地点における地球と月との距離は約35万6千キロメートル、遠地点における距離は約40万6千キロメートルで、このうち近地点に位置している時に満月もしくは新月になった月を俗に「スーパームーン」と呼んでいるのです。
スーパームーンは、一番小さい満月よりも直径で約14%大きく、30%も明るく見えるとのこと。 私も過去にこのスーパームーンを見たことがありますが、ひと目見て大きな満月だとわかるほどでした。小さい満月とスーパームーンとの比較は国立天文台のHPを見てもらうと分かりやすいです。
http://www.nao.ac.jp/astro/sky/2013/06.html
今年のスーパームーンは6月23日
スーパームーンは約14か月毎に起こっている現象なのですが、今年はあす6月23日の満月がそれにあたります。月が地球に最も近付く近地点の時刻は20時12分で、その直後の20時32分に満月の瞬間を迎えます。 満月の瞬間とは、太陽、地球、月がほぼ一直線上に並んだ状態(太陽と月の黄経差が180度)のことで、これが完全に一直線上に並ぶと月食が起こることになります。ちなみに満月の瞬間は全国どこでも同じ時刻なのですが、地平線から月が上がってくる「月の出」の時刻は地域によって異なります。
6月23日(日)の月の出の時刻はこうなります。
根室 18時37分
東京 18時41分
仙台 18時42分
新潟 18時49分
名古屋 18時51分
札幌 18時54分
大阪 18時56分
高知 19時01分
広島 19時08分
那覇 19時11分
福岡 19時15分
東の地域ほど早めに昇ってくるため、より高い位置でのスーパームーンが楽しめることになります。また、月の出が遅い福岡などでも、月が昇り始めてから満月の時刻までには1時間以上ありますので、地平線ギリギリでの満月の瞬間ということはありません。
スーパームーンのお天気は?
さて、肝心なのはお天気です。
コンピュータが予想した6月23日18時~21時の天気傾向は以下の様。
南の海上に停滞する梅雨前線や上空の寒気の影響で、西日本では厚い雲に覆われてしまう予想。関東や東海地方など東日本では、梅雨前線というより上空の寒気に伴う対流雲(雷雲など)が主体なので、完全に曇天模様ということはなく、晴れ間の広がる可能性も十分にあると思います。そして、最も期待できそうなのが、北日本や沖縄。まさにスーパームーン日和となりそうですね。厚い雲が邪魔をしてしまいそうな西日本でも梅雨前線の挙動次第ではチャンスはあると思いますので、夜空を眺めてみてはいかがでしょうか・・・。