2017年・このK-POPがおもしろかった![ガールズ編:1]──ヒョナ、Oohyo、イ・ヒョリなど

ヒョナ「Lip & Hip」MVより

■2017年のK-POP

 TWICEが日本でもブレイクして注目を浴びた2017年、やはりK-POPはおもしろかったです。というわけで、4年連続となりますが、K-POPの1年間を振り返りたいと思います。

 詳しくは総論に譲りますが、2017年のK-POPは前年のTWICEとBLACKPINKの大ブレイクによる世代交代の完了後、そのまま推移した一年でした。若手は台頭しつつあるものの、TWICE人気の凄まじさがさらに増し、若手だけでなく中堅もそれに押されてしまっているという印象を受けます。

 そんなこんなで、私が楽しんだK-POP(ガールズ編)トップ30を3回に分けて記しておきたいと思います。それぞれ公式のミュージックビデオを貼っておきますので、興味ある方はご覧ください。なお、あくまでも私の趣味なのですが、過去3回においてこのランキングを批判される熱心なアイドルファンの方を幾人か目撃しました。残念ながら、この30組は女性ヴォーカルなだけで、アイドルのみではありません。そもそも、私はあまりアイドルファンじゃないんです。すみません。

 ま、いずれにせよこれらの曲をきっかけに、それぞれのアーティストの他の曲を聴いてみたり、あるいはご自身の趣味を開拓されたりなど楽しんでいただければ嬉しいです。まずは、30位から21位までです。Check it out!

■30~26位

▼第30位:イ・ヒョリ「Seoul (Feat. Killagramz)」

(YouTube: 約334万views/2018年1月28日現在)

 2000年前後に一世を風靡したアイドルグループ・Fin. K.L.(ピンクル)のリーダーだったイ・ヒョリさんももう30代後半。韓国の安室奈美恵的な存在と言えるかもしれません。昨年は3年ぶりにアルバム『BLACK』を発表し、しっかりとしたパフォーマンスを披露しています。全体的にテンポは抑えめで、落ち着いた雰囲気が強まっています。アルバム表題曲「Black」も良いですが、この「Seoul(ソウル)」は都会における孤独を歌った内容。大人の曲です。

▼第29位:インア「Rainbow」

(YouTube:約16万views/2018年1月28日現在)

 「Love Doll」で、昨年デビューした23歳のインア。アイドル系の売り出し方をしていますが、この2作目のシングル「Rainbow」は、ありがちなポップスかと思いきやサビの部分がヴォーカル・チョップ。大した工夫じゃないのですが、そこだけでアガります。韓国ではまったくヒットしていませんし、MVを観てもありがちなコンセプトなので今後も期待薄ですが、この曲は良かったです。

▼第28位:チョンハ「Why Don’t You Know (Feat. Nucksal)」

(YouTube: 約1612万views/2018年1月28日現在)

 2016年大ヒットした、1年間限定のアイドルグループ・I.O.I。そのメンバーのひとりがキム・チョンハでした(発音的には「チョナ」)。昨年は、この「Why Don’t You Know」を含むミニアルバム『Hands on Me』でソロデビューし、しっかりヒットしました。

 ダンスが非常に上手ですが、ヴォーカリストとしても十分な安定感があります。声質は少女時代・テヨンと少し似ているでしょうか。2018年にはすぐに2ndミニアルバム『Offset』を発表しましたが、MV曲「Roller Coaster」は非常に素晴らしい一曲。彼女は伸びますよ。

▼第27位:YOONCELL「Hot Noodles」

(YouTube:約9500views/2018年1月28日現在)

 韓国でもほとんど注目されていないユンセルは、韓国ユニバーサルミュージックのインディーズレーベルからデビューしたシンガーソングライター。アコースティックサウンドにクリアなヴォイスを重ねるその楽曲は、マイア・ヒラサワに通ずるものです。イギリスの音楽に強く影響を受けたと本人は話しています。

 意外にも本職はお医者さんだそうで、田舎の全羅北道にある西南(ソンナム)大学校医学部病理科の助教授だそうです。びっくり。名前に「Cell=細胞」というワードが入っているのもそのためなのでしょう。

▼第26位:Oohyo「PIZZA」

(YouTube: 約233万views/2018年1月28日現在)

 2016年は「青春/Youth (Day)」「青春/Youth (Night)」で2位にランキングしたOohyo(ウヒョ)ですが、2017年は3月にこの曲を、5月にシングル「タンポポ」を発表しました。「PIZZA」は、恋人と別れた女性の心象を描いたものですが、「あなたなしではピザも不味い」と言っていて、MVも素朴なタッチのカラフルなアニメ。「青春」もそうでしたが、Oohyoは暗い歌詞をクリアに歌います。このへんが現在の韓国社会に漂う閉塞感とマッチして人気なのかもしれません。

 なお、これまで彼女はあまり人前に顔を出すことがなかったのですが、2018年の年明け早々に発表した「Honey Tea」MVには本人が登場しています。2月には初の単独コンサートが2日間開かれる予定ですが、チケットは30秒で完売したそうです。

■25~21位

▼第25位:ステラ・チャン「Cheerleader (Feat. Olltii)」

(YouTube: 約19万views/2018年1月28日現在)

 26歳のステラ・チャンも、インディーズのシンガーソングライター。2014年にデビューした後、順調にキャリアを積み重ねてきました。アニメMVの「Cheerleader」や、同じく2017年に発表した「Vanishing Paycheck」は、これまで叙情性が強かった彼女にしてはかなりポップなアプローチ。意識的に変化球を投げようとして失敗する姿はよく見かけますが、ちゃんとコンセプトを組み立てています。地力があるひとって、こうですよね。

 なお、中学からフランスで過ごし、最後はグランゼコールで生命倫理を修了したそうです。インテリすぎるだろ。

▼第24位:Clara「Hitchhiking」

(YouTube:約5.2万views/2018年1月28日現在)

 韓国系イギリス人のクララは、韓国芸能界に詳しい人なら「問題児」と認識しているかもしれません。その天然ぶりでこれまで幾度か騒動を巻き起こしてきたからです。

 基本的にはグラビアアイドル的な「ザ・美人」系。これまでも音楽活動はしてきたのですが、いまいちチープさがつきまとっていました。ただ、この「Hitchhiking」はそれを逆手に取ったという印象。「豪華なスナック菓子」のような密度で、実際の商品で言えば「ピザポテト」を連想させます。グラマラス・チープとはこのことでしょうか。自分でもなに言ってるかわかりませんが。

▼第23位:ムン・ヒョナ「CRICKET SONG」

(YouTube: 約17万views/2018年1月28日現在)

 セクシー系ガールズグループ・9Musesの元メンバー。ただ、彼女はもともとモデルで、練習生を経ずにグループに加入した変わり種。2016年に脱退し、昨年から本格的にソロ活動をはじめました。年齢は30歳で、昨年秋に結婚しました。

 9 Musesはルックス以外に良いところがほとんどないグループでしたが、ムン・ヒョナがソロになって良い曲を連発しているのはちょっと驚きです。この曲もセクシーさやルックスを強調することなく、透明感あるヴォーカルと耳に残る楽曲で勝負しています。昨年は、9Musesの元メンバー・イェリンといっしょに「Doong Doong」という曲を発表しました。こっちも良いです。

▼第22位:ヒョナ「Lip & Hip」

(YouTube: 約3080万views/2018年1月28日現在)

 2016年10位(4minuteも6位)、2015年5位(4minuteも1位)、2014年6位と、私のなかでは抜群の安定感を示し、一部読者からは「ただのヒョナペン」とまで言われましたが、今年はこの順位。結論から言えば、14年「赤いの(RED)」や15年「Roll Deep」をなかなか超えられず、自己模倣になっているように見えます。

 この曲はタイトル通り、唇とヒップをアピールするものですが、「赤いの(RED)」ほどのインパクトはありません。まぁそれでもここまでの安定感はありますが、過去の自分を超えられないのかなと思ってしまいます。ただ、2017年は、「BABE」がMVも含めてひどい出来で大コケし、Triple H「365 FRESH」もそこそこだったので、なんとか「Lip & Hip」で挽回できて良かった──と「ただのヒョナペン」は思うのでした。

▼第21位:ユンナ「Parade」

(YouTube: 約84万views/2018年1月28日現在)

 ユンナは、00年代に日本で活動したので知っているひとも多いかもしれません。アニメ『BLEACH』のエンディング曲「ほうき星」で少し注目されすぐに目立たなくなったのですが、10年代は韓国で活動しています。K-POP人気と逆コースを辿っています。

 この「Parade」はすごく心地よいポップスで、やっと彼女の声質に合う楽曲に出合えたのだなぁと思うしだい。もともとヴォーカリストとしての能力は高かったのだけど、彼女は器用貧乏だったんですよね。なんでも曲に合わせて歌えてしまうので、バンドサウンドの「ほうき星」を聴くと同じヴォーカルだと思えないほど。はっきり言って、彼女はデビューする国を誤った気がしますが、それでもまだ今年30歳なので、これから挽回して欲しいものです。

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