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18戦全勝12KOのWBAスーパーバンタム級指名挑戦者が今週末、リングに上がる

林壮一ノンフィクションライター
Raymond Planas/Team Prince Ranch Boxing

 18戦全勝12KOのWBAスーパーバンタム級1位、ライース・アリーム(31)が27日にリングに上がる。対戦相手は、20勝(7KO)1敗2分けでWBO同級12位のエドゥアルド・バエズ(26)。

 アリ―ムはこの試合までに、ラスベガスでキャンプを張った。その終盤、公開練習でメディアの取材に応じた。以下が、その際に語ったアリームの言葉だ。

(C)Raymond Planas/Team Prince Ranch Boxing
(C)Raymond Planas/Team Prince Ranch Boxing

 「今年の1月以来、リングに上がれていなかった。でも、ずっと試合を意識して練習を重ねた。トレーナーのボビー・マッコイは、いつも自分を正しく導いてくれる。彼とともに、激しいトレーニングを積んできたよ。

 スパーリングの場所として、ラスベガスは最高だね。エドゥアルド・バエズ戦に向け、準備万端だ。コンディションは最高だし、デビュー以来、最も飢えた状態にある」

(C)Raymond Planas/Team Prince Ranch Boxing
(C)Raymond Planas/Team Prince Ranch Boxing

 「WBAが挑戦者決定戦として、アザト・ホヴァニシャンとの試合を命じたが、俺はバエズを選択した。理由は簡単だよ。今、一番危険な相手を倒したいから。

 1月からファイトしていないので、試合が必要だ。まず、今回いいパフォーマンスを見せ、次に繋げたい。俺は世界タイトル挑戦に心を躍らせている。これ以上、待つのは嫌だしね。バエズ戦はチャンピオンになるために、すべきファイトなんだ」

(C)Raymond Planas/Team Prince Ranch Boxing
(C)Raymond Planas/Team Prince Ranch Boxing

 「バエズはタフでプレッシャーが強い。厳しい試合になるだろう。彼はここ12試合で負けなしだよね。しかも黒星を喫した相手であるマウリシオ・ララは、当時、世界レベルだった。破滅の可能性もあるこの試合に向け、俺は真剣にトレーニングしてきたよ。

 スーパーバンタム級で最強なのは俺だ。が、まだ無冠ってことにイライラしている。まるで、かつてのマーベラス・マービン・ハグラーのようだ。ファンが望むビッグファイトの実現を待ちながら、勝ち続けるしかない」

(C)Raymond Planas/Team Prince Ranch Boxing
(C)Raymond Planas/Team Prince Ranch Boxing

 「ラスベガスでは、多くのサポートを受けている。多くの人が俺の試合を見に来る。この地では、素晴らしいパートナーたちとのスパーリングができる。

 ラスベガスにいるからこそ、俺は謙虚でいられるんだ。とはいえ、俺は世界有数のトップ選手だという自負がある。自信も持っている。ベガスのファンにKO勝ちをお届けするぜ」

(C)Raymond Planas/Team Prince Ranch Boxing
(C)Raymond Planas/Team Prince Ranch Boxing

 「俺の試合はSHOWTIMEで放送されるな。前回も同局の番組で勝利を飾った。今後もSHOWTIMEに出続けたいね。幹部やスタッフの接し方も素晴らしいし、ホームのように感じる。

 今週末のメインイベントの勝者への挑戦を希望している。もし、勝者がそれを蹴るなら、俺から逃げたことになるよな。臆病者であることを示すって訳さ。マジで SHOWTIMEでオンエアされる世界戦をやりたいし、俺の飢えは本物だよ」

 アリームの語るメインイベントとは、WBCスーパーバンタム級チャンピオンのブランドン・フィゲロア(24)と、WBO同級王者、ステファン・フルトン(27)との統一戦だ。

 11月27日はスーパーバンタム級が熱い! 生き残るのは誰か。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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