WBAバンタム級正規王者のギジェルモ・リゴンドーと、WBO同級王者ジョン・リール・カシメロ戦のチケットが発売された。両者は8月14日に対戦する。アメリカ西部時間21日の11時より、オンライン会見が催された。

 勝者はいずれ、井上尚弥と対戦するであろう。したがって、日本での注目度も高い。両者の言葉をお届けしよう。

 シドニー、アテネと五輪2大会で金メダルを獲得後、祖国キューバを捨てて米国に亡命。フロリダ州マイアミに居を構え、2009年にプロデビュー。

 スーパーバンタムで世界チャンピオンとなり、1度はスーパーフェザーの世界タイトルに挑戦しながらも、現在はバンタム級王座に就く20勝(13KO)1敗のリゴンドーは語った。

 「この試合は自分にとって大きなものです。何故ならWBOタイトルを手にするチャンスを与えられたわけですから。また自分の試合がSHOWTIMEで中継されることも、喜ばしいですね。1年以上、試合をしていませんがコンディションは良好です。カシメロの夢を破壊してみせますよ。8月14日に向けたトレーニングは順調です。どんな試合の前も、忍耐が重要です。今回の試合も同様ですね。キャリアで最高の私をご覧に入れますよ。

 カシメロはパワーがあり、技術と高いボクシングIQを持ち合わせています。でも、怖さはありません。私は彼を軸に回りながら、ボクシングを教えてやりますよ。新たな罠を仕掛けますから、私がKOしても驚かないでくださいね」

写真:ロイター/アフロ

 「スーパーバンタムで誰も自分と戦おうとしないので、バンタムに下げました。自分は常に世界レベルにいます。それは誰もが理解していますよね。今回の試合でも、己の有能さを示し、きちんと仕事を成し遂げますよ。私は3つの階級で戦い、いつもその時点で最大のチャレンジをしてきました。だからこそ、カシメロに対しても恐怖心が無いんです。

 彼も私も仕事をするだけですよ。私はカシメロのような大口叩きではありません。引退させてやるなどと吠えていますが、私の力を感じることとなるでしょう。リングで全てを見せます。私を倒す自信がある選手と対戦するのは、喜ばしいです」

写真:ロイター/アフロ

  一方、30(21KO)4敗のカシメロも言った。

 「俺の試合がSHOWTIMEで放送されること、カリフォルニア州南部で多くのフィリピン人ファンの前で戦えることに興奮している。リゴンドーはフィリピンのボクシングファンにもよく知られているんだ。ノニト・ドネアに勝ったからね。

 そんな男をチャレンジャーに迎えるのは、楽しみで仕方ない。リゴンドーを引退させてやるよ」

 相変わらず口の減らないカシメロだが、米国でのファイトは3度目、南カリフォルニアのリングに上がるのは2度目となる。オンライン会見中もスマホを弄り、大胆不敵な態度を続けていた。

 「トレーニングキャンプは非常にうまく運んでいる。ノニト・ドネアという俺にとって簡単な相手が対戦を拒んだが、それならそれでいい。リゴンドーは2階級を制し、2つの金メダルを獲った経験のある選手。素晴らしいファイトになるさ。リゴンドーを相手する方が、ドネアよりも燃えてくる。リゴンドーが俺を恐れていないなら、逃げずに打ち合ってくれるだろう」

写真:ロイター/アフロ

 「俺もファンも、この試合を望んでいた。リゴンドーが足を使って逃げないことを希望したいね。そんなんじゃ退屈なファイトになってしまうから。ヤツの試合の映像は何度も見た。俺が圧倒するだろうな。

 この試合に勝利し、その後ドネア、井上尚弥と2つのビッグマッチに繋げたい。とはいえ、2人共俺にビビッていて戦いたくないみたいだな」

 SHOWTIME司会者のインタビューが一通り終了した後、私も挙手してカシメロに訊ねた。

ーーーー井上尚弥に対して挑発的な発言をずっと続けていますが、特別な感情があるんですか?

 WBO王者は応じた。

 「あいつと戦いたいんだよ。絶対に噛み合うと思う。俺にとっては楽な相手だ」

 言い終わるとカシメロは不敵な笑みを浮かべた。

 リゴンドーにも井上の印象を聞いてみると、

 「とてもいい選手ですね。もちろん戦いたいです」

 と爽やかに答えた。

 8月14日は、井上尚弥への対戦者決定戦の意味合いも強いだけに、目が離せない。生き残るのはどちらか。