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6/19は本場でボクシングマッチが目白押し。井上尚弥は視聴率でも勝者となるか?

林壮一ノンフィクションライター
撮影:山口裕朗

 2020年10月17日にワシル・ロマチェンコを下してIBF/WBAスーパー/WBO/WBCフランチャイズ統一ライト級チャンピオンとなったテオフィモ・ロペス・ジュニアが、ジョージ・カンボソスを相手とする防衛戦が現地時間19日に行われる。場所はフロリダ州マイアミ。

 この一戦は、マイク・タイソンvs.ロイ・ジョーンズ・ジュニアのエキシビションを企画したTriller社がPPVで放送する。

Triller社がPPVで放送するテオフィモ・ロペス
Triller社がPPVで放送するテオフィモ・ロペス写真:ロイター/アフロ

 同ファイトは、当初6月5日に組まれていた。しかし、翌6日に予定されているフロイド・メイウェザー・ジュニアとローガン・ポールとのエキシビションもPPVであるため、"食い合い"を避けようと、19日にリ・スケジュールされた。

チャーロ兄は、テキサス州ヒューストンのリングに上がり、SHOWTIMEが中継する
チャーロ兄は、テキサス州ヒューストンのリングに上がり、SHOWTIMEが中継する

 とはいえ、6月19日はジャーモール・チャーロがフアン・マシアス・モンティエルを迎えての、WBCミドル級タイトル5度目の防衛戦も決まっている。こちらは、テキサス州ヒューストンが会場となり、SHOWTIMEでのオンエアーとなる。

 そして、日本の至宝、WBA/IBFバンタム級チャンピオン、井上尚弥vs.マイケル・ダスマリナス戦も同じ日にスポーツ専門チャンネルESPNで流れることとなった。このファイトの開催地は、ご存知のようにネバダ州ラスベガスだ。

撮影:山口裕朗
撮影:山口裕朗

 また、フリオ・セサール・チャベス・ジュニアが、かつてのUFC王者であるアンデウソン・シウバとボクシングルールで対戦するファイトも、6月19日にセットされた。開催地は、メキシコ、ハリスコ州グアダラハラ。Global Sports Streaming社がPPVを仕掛ける。

チャベス親子
チャベス親子写真:ロイター/アフロ

 因みに同興行の前座では、フリオ・セサール・チャベス・シニアとヘクター・カマチョ・ジュニアのエキシビションも加えられた。

スーパーフェザーから3階級を制したメキシコのLegend、フリオ・セサール・チャベス・シニア
スーパーフェザーから3階級を制したメキシコのLegend、フリオ・セサール・チャベス・シニア写真:ロイター/アフロ

 今日、米国各地&メキシコでこうしたボクシング興行が打てるのは、新型コロナウイルス蔓延予防のワクチン接種が、日本よりも進んでいることと無関係ではない。ブランクを余儀なくされた選手たちも、ファンも、ボクシングに飢えているので、それぞれが大歓迎のイベントだ。

 それにしても現地時間6月19日は、ファンにとってたまらない一日となりそうだ。本場でも高評価を得ている井上尚弥が、他のチャンプ以上のインパクトを残すことを願ってやまない。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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