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WBAライトヘビー級タイトルに再挑戦するスウェーデン人ファイター

林壮一ノンフィクションライター
Photo:Mayweather Promotions

 2019年12月28日にジャン・パスカル(38)の持つWBA世界ライトヘビー級タイトルに挑み、1-2の判定負けを喫した元同タイトル保持者のバドゥ・ジャック(37)。6月6日のリターンマッチに向け、先日、練習を公開した。

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 ジャックは言った。

 「フロイド・メイウェザー・ジュニアが2020年の1月に電話をくれ、『4月にリターンマッチを戦わないか?』って言ってくれた。去年の4月ってことだ。でも(コロナ禍で)、なかなかリマッチは決まらなかっただろう。やっと借りを返せる。非常に嬉しいね。

 完璧な状態に仕上がるよう、全力を尽くしているところさ。食べる物に気を付け、コンディションも整え、スパーリングも内容のあるものとなっている。全てがパスカルとの第1戦よりベターだよ」

Photo:Mayweather Promotions
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 「パスカルは俺を怒らせることが好きだよな。でも、こちらは冷静さ。何故なら自信に満ち溢れているから。互いにベテランだし、素晴らしいファイトになるだろう。

 ヤツとの第1戦も年間最優秀試合の候補となったが、今回はより濃い、そして凄惨なファイトとなるだろう。あの試合だって、俺が勝っていた筈だ。目にした人の75パーセントは俺の勝利を唱えているじゃないか」

Photo:Mayweather Promotions
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 「新たなトレーナーであるジョナサン・バンクスと組んでの2戦目となる。彼は俺より1歳年上だが、波長が合うんだよ。物凄く充実したキャンプとなっている。何の問題も無いね。

 パスカルに敗れた次の試合(2020年11月28日)から、彼の教えを受けているが、再起戦は単なるチューンナップであり、ハイレベルな試合とは呼べなかった。8回戦だったし、スパーリングみたいなもんさ。でも、今は違うんだ。最高の状態でリングに上がるよ」

 フロイド・メイウェザー・ジュニアと、26歳のローガン・ポールとのエキシビションマッチは遊びのようなものであろう。WBAライトヘビー級タイトルマッチは、是非、盛り上がりを期待したい。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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