認め合う両エースは共に背番号0。彼らが感じた「1点の重み」

32得点9リバウンド5アシストの活躍を見せたテイタム(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 試合開始から12秒、ボストン・セルティックスの顔であるジェイソン・テイタムのジャンプショットがネットに吸い込まれる。先制点を挙げたのは、敵地に乗り込んでいたセルティックスであった。

 その18秒後、ポートランド・トレイルブレイザーズのエース、デイミアン・リラードが3ポイントを決め、スコアは3-2に。

 両者それぞれの得点は、その後のゲーム展開を暗示しているかのようだった。

リラードは28得点5リバウンド10アシストのWダブル
リラードは28得点5リバウンド10アシストのWダブル写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 現地時間4月13日に行われたセルティックスvs.ブレイザーズ戦は、116-115でセルティックスが勝者となった。

 ブレイザーズはチーム全体で31アシストと、今季ハイを出した。内容も決して悪くはないのだが、1点差で敗れてしまう脆さがある。同チームがアシスト数30を超えるのは、2020年8月6日のデンバー・ナゲッツ戦以来のことだった。もっとも、この日はボストンも30アシストを決めていた。

 28得点5リバウンド10アシストをマークしたリラードは、今シーズン14度目のWダブル。相変わらず、ブレイザーズ内で一人抜きん出た存在だが、ワンポイント差でゲームを落としてしまっては、輝きが半減してしまう。

 どちらが勝ってもおかしくないゲームだっただけに、つくづく惜しい、ホームでの敗戦だった。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 一方でNBA選手となって4年目のテイタムは、存在感を見せ付けた。38分2秒プレーし、17本中10本のシュートを成功。ディフェンスリバウンド8、オフェンスリバウンド1と、攻守両面で献身的な働きを見せた。

 試合後、リラード自身がテイタムに賛辞を贈った。

 「毎年毎年、キャリアを重ねるごとに大きな成長を見せているね。経験と共に、もっといい選手になるでしょう。シュートを外し、ターンオーバーされ、ボールを失っても、その一つ一つが糧となり、失敗が選手としてのテイタムをより大きくするよ。

 彼のトレーニング風景の画像を目にした。今夜もそうだが、練習したことをゲームに活かしている。今日、僕は自信を持って打ったシュートを外した。テイタムは自分のゲームを創った。我々はそこにやられた。本当に伸び盛りの選手だ」

 この日のリラードは、37分12秒の出場。23本のシュートを放ち、9本が得点となった。言うまでもないが、もう1本入っていれば、結果は違うものであった。

自身のアイドルだったカーメロ・アンソニーとのマッチアップ
自身のアイドルだったカーメロ・アンソニーとのマッチアップ写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 テイタムは試合後、笑顔で言った。

 「リラードのことは尊敬している。特にここ数年の活躍ぶりは素晴らしいね」

 その表情には、勝者ならではのゆとりがあった。

 敗れたリラードだがリーグ終盤に向け、ギアを上げることだろう。この黒星から何を学び、どのように次に結びつけるかが見物である。