アメリカを席巻できるか? 21戦全勝19KOのアジア系スーパーライト級ファイター
ブランドン・リー。21歳の若さで戦績は21戦全勝19KO。スーパーライト級で快進撃を続けている。
パンチ力もあり、度胸も満点だ。2020年に入ってから4戦目となった先日、初の10回戦を経験し、第3ラウンドでTKO勝ちを収めた。
かつて"コリアンファイター"と言うと、ブルファイトのイメージだったが、アメリカ生まれのリーは、足も使え、ディフェンスの意識も高い。チャンスと見ると、一気にラッシュをかける判断力も目を引く。
直近の3ラウンドTKO勝利は、WBCバンタム級暫定王座決定戦、エマニュエル・ロドリゲスvs.レイマート・ガバリョ戦の前座として組まれ、SHOWTIMEがSNSやYouTubeで試合を配信したので、その存在を胸に刻んだファンも少なくないだろう。
リーが初めてスパーリングを経験したのは14歳の時。その後、アマチュアのリングに上がって、戦績は196勝5敗。各年代で全米1位の座に就いた逸材だ。
世界王者を目指す一方、大学で刑事司法を学んでおり、文武両道を己に課している点も興味深い。
米国の学生アスリートは、高校だろうが大学だろうが、成績が悪いと競技を続けられない。学生の本分が学業だと常に叩き込まれる。リーは、そういう環境で自身が選んだボクシングのナショナルチャンピオンとして生きて来た。
アマ時代から全米中の大会に出場し、有望選手ならではのトレーニングキャンプに参加しながらも刑事司法を学び続けるメンタルは、リングでも活かされている。
大きな可能性を秘めたアジア系アメリカン。今後、どのように成長するか楽しみである。