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アルゼンチン人コーチが語る「浦和レッズのベテラン勢よ、意地を見せ続けろ!」

林壮一ノンフィクションライター
7/26の横浜FC戦で魂のプレーを見せた槙野智章。写真は今季の開幕戦より(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 実兄のピチは、あのディエゴ・マラドーナと共にワールドユース東京大会(1979年)で世界一となった右ウイング。息子は、栃木SC所属のエスクデロ競飛王。自身は、元アルゼンチンユース代表&ビーチサッカーアルゼンチン代表であるセルヒオ・エスクデロ。

 昨年末から、川越市のフットサル場で自らスクールを始め、この程、埼玉県のジュニアユース、トリコロールFCのコーチとなった彼が、7月26日に行われた浦和レッズ×横浜FC戦について語った。

撮影:著者
撮影:著者

 浦和レッズは初期の頃に僕が在籍したチームです。僕だけでなく、兄も息子も、あの赤いユニフォームを着ました。引退後、僕はレッズ・ジュニアユースのコーチをしていました。だから、思い入れがあるんです。

 5節のFC東京戦(0-2)、6節の柏レイソル戦(0-4)は、スコアだけでなく内容も非常に悪く、どうしちゃったんだろう? と心配になりましたよ。僕が感じていたのは、やはりベテランの力が必要だということです。具体的には、阿部勇樹、宇賀神友弥、柏木陽介、槙野智章らを使えばいいのになと思っていました。先発でなくても、ベンチには入れておくべき選手です。

 昨日の横浜FC戦では、柏木陽介と槙野智章、そして鈴木大輔がスタメンになりましたね。皆、気合が入っていて、戦う気持ちを前面に出していました。彼らの体を張ったプレーと、外国人選手が上手く融合して勝ち点3を奪ったように見えました。横浜も中村俊輔が頑張っていましたね。

 今、レッズは世代交代の時期を迎えているのかもしれません。でも、一気にガラッと変えようとした結果が、5節、6節の連敗だったのではないでしょうか? 

 ベンチ外を経験したことで、レッズのベテラン勢もお尻に火がついた部分があるかな……。「まだまだ若手には負けられない。負けてたまるか!」という意地を見せてほしいです。競争が激しくなるとチームは活性化するし、強くなります。

 今季は週に2試合ペースの連戦が続きますから、層の厚さが明暗を分けるでしょう。阿部勇樹、宇賀神友弥もスタメンの座を奪い返して、活躍してほしいですね。健闘を祈ります!

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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