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カイリー・アービングが右肩のケガで今季絶望。

林壮一ノンフィクションライター
2016年にNBAチャンピオンとなり、6度のオールスターを経験しているアービング(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズンからブルックリン・ネッツの一員となり、開幕戦で50得点、1月末日には54得点をマークしたカイリー・アービング。2016年にはKINGレブロンと共に、NBAチャンピオンを獲得。オールスターに6度選出され、2014年には同MVPも受賞したポイントガードだ。

 卓越した技量は勿論、演技も出来、映画の主役に抜擢されたこともあるhttps://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20181101-00102172/

 ネッツは今季、アービングとケビン・デュラントの2大スターを獲得して話題になったが、両選手ともコートに立てないことになってしまった。ご存知のように、デュラントは昨シーズンのFINAL第5戦でアキレス腱を断裂した。今季はリハビリを最重視するため、出場は見合わせている。

 しかしネッツにとって、アービングのケガは誤算であったに違いない。現時点で20試合しかプレーしておらず、近く右肩を手術することが発表された。ここ数週間は右膝の痛みも訴えていた。ネッツのGMは、「右肩を手術し、復帰は来シーズンの頭となりそうだ」とアナウンス。

 アービングの父はボストン大で活躍した後、オーストラリアでプロ生活を送った。後にNBA屈指のポイントガードとなるカイリーは、メルボルンで誕生している。父のプレーを目にすることでバスケットボールを学んでいった。

 名門、デューク大を経て、2011年のドラフト全体1位選手として鳴り物入りでNBAデビュー。ルーキー・オブ・ザ・イヤー、NBA王者と順調に歩を進めて来たアービングには、"壁"も必要だったか。

 まだ27歳。ケガさえ克服すれば、リーグを代表するポイントガードとして客を呼ぶことはまだまだ可能だ。今はただ、治療に専念してほしい。そしてファンは、アービング主演映画『アンクル・ドリュー』を観て、彼の持つバスケ以外の才能を堪能しながら、復活の日を待ってほしい。同作品はコメディーだが、アメリカの良さも含まれている。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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