2階級制覇王者の復帰ロード、数時間後にゴング

Photo:Amanda Westcott/SHOWTIME

 WBC/WBAスーパーライト級、WBCウエルター級タイトルと、2階級を制したダニー・ガルシア(31)vs.イヴァン・レドカ(33)戦の開始ゴングまで、残すところ数時間となった。

 元世界チャンピオンのガルシアは、エリック・モラレス、アミール・カーン、ザブ・ジュダーと、ビッグネームを次々に下して来た印象がある。が、モラレス第1戦時で相手の年齢は35歳、第2戦は36歳、ジュダーが35歳と落ち目となってから対峙していることも事実だ。つまり、実力だけでなくマッチメイクにも恵まれたファイターなのだ。

 プエルトリコの血が流れるガルシアは、アメリカ国内で2番目に大きなプエルトリカン・コミュニティーであるペンシルバニア州フィラデルフィアでボクサーとしての研鑽を積んできた。

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 試合2日前の記者会見で、ガルシアは語った。

 「10週間という長いトレーニングキャンプ中、自分を追い込んできた。あらゆる局面を想定して充分な準備をしている。お蔭様でケガに見舞われることもなく、キャンプを打ち上げることができた。試合当日は、ベストな自分をお見せするよ。

 自宅のように感じる(試合会場の)バークレイズ・センターに戻って来られたことが嬉しい。色んな場所から訪れるであろうファンは、俺のスキルに興奮することになるさ。まだまだブルックリンにおいて、自分の仕事を成し遂げていない。伝説を作っている途中だよ。今日、俺は世界でもトップファイターであると自覚している。それをリングで証明することになるだろう」

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 「俺はレドカにノックアウトされたデヴァン・アレキサンダーとは違う。あまり頑張り過ぎると、レドカは自滅することになる。この試合に関してプレッシャーは無い。でも、俺の勝利は動かないさ。これに勝たなければエロール・スペンス・ジュニアやマニー・パッキャオ戦に繋がらないからな。レドカも必死だろうが、俺には勝てない」

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 「バークレイズ・センターでの試合(今回が8度目)では、ザブ・ジュダー戦(2013年4月27日)が一番良かったかな。ジュダーはブルックリン出身だったから、敵地のような息苦しい雰囲気があったね。いつもバークレイズ・センターのファイトは素晴らしい経験になっている。

 今回は、毎分毎分、楽しみながら調整してきた。レドカはキャンバスに沈むことになるだろう。俺が勝利を挙げずにリングを降りることは、まず無い」

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 対するイヴァン・レドカは話した。

 「この試合に向けたトレーニングで、私を支えてくれたチームのメンバーそれぞれにお礼を言いたい。皆さんに素晴らしい一戦を捧げたいと考えている。どうか見逃さないでほしい。非常にいい内容のキャンプになった。やるべきことをやったよ」

 初めての世界タイトルマッチを経験するレドカは、髪を派手な黄色に染め上げたが、放つ言葉は初々しかった。

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 「ダニー・ガルシアはいい選手だが、私には策がある。作戦通りに展開し、最終的にはガルシアをKOしてみせる。その様をお見せしたい。私は彼を尊敬しているが、キャリア最高のパフォーマンスで勝利を掴むよ。ファンも間違いなくエキサイトし、楽しめる一戦になるだろう。ガルシアは何かを手に入れる前に敗者となるさ」

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 「トレーニングよりも本番の方が、自分の能力や策を活かせるだろう。ウエルター級の選手として、私はガルシアよりもパワーがあり、賢い。ガルシアは私がサウスポーだからこそ、試合相手に選んだ。私は準備万端だが、彼はこのファイトに己の100%を注ぎ込んでいない。ゴングが鳴ったら、困難を感じるに違いない」

 確かに、イヴァン・レドカはダニー・ガルシアにとって<噛ませ犬>に過ぎない。ガルシアはエロール・スペンス・ジュニアやマニー・パッキャオとの対戦を見越し、チューンナップ戦としてレドカという無名のサウスポーを選択した。

 しかし、<噛ませ犬>にも牙がある筈だ。レドカは、あのアイラン・バークレーがトーマス・ハーンズをKOしたような魂のファイトを見せることができるか。