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必勝!村田諒太!! 今夜再戦のゴングが鳴る!!

林壮一ノンフィクションライター
撮影:山口裕朗

 「あの試合を最後にしていいのか? と考えた時に、ブラント戦をボクシング生活の集大成にはしたくないと思ったんです」

 村田諒太はカムバックを決めた際、そう話していた。

 昨年10月20日にロブ・ブラントに判定負けし、王座を失ったファイトはワンサイドだった。しかし、勝算があるからこそ、再起を決めたように見える。今日まで、膝を曲げ、前回よりも重心を落とすことを念頭に置いたトレーニングを積んで来た。シャドウもミットもサンドバッグも、常にその意識でラウンドを重ねた。

 ーーボクシングは基礎の繰り返しーー。どんなレベルにおいても、基礎に立ち返ることの重要性を再認識しながらのキャンプであった。

撮影:山口 裕朗
撮影:山口 裕朗

 

 村田は語る。

 「本当に基礎の重要性を改めて認識しました。前回は重心が高かったからこそ、ボディへの攻撃ができなかった。今回は違います。必ず結果を出しますよ」

撮影:山口 裕朗
撮影:山口 裕朗

 今夜の試合に向けたトレーニングでミットを担当したカルロス・リナレストレーナーも言う。

 「ボクサーがスタイルを変えるって、簡単じゃない。でも、村田はそれが出来る選手。今回はモチベーションが違うし、手数も倍どころじゃない。大丈夫。勝ちますよ」

 ブラントとの初戦を生観戦した元WBOヘビー級王者のシャノン・ブリッグスは、「ムラタはチャンピオンに返り咲けるだけのものを持っている。ただ、もっとBUSYに動かないと」と評していた。

 本コーナーでお馴染みの元WBAジュニアウエルター級1位、亀田昭雄は、「試合開始のゴング後から、村田が体をいかに振り続けられるかが、鍵になる」と述べる。

撮影:山口裕朗
撮影:山口裕朗

 今夜は「BUSYに動く」村田諒太に期待したい。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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