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井上尚弥に挑むフアン・カルロス・パヤノは「110%俺が勝つ!」と豪語した

林壮一ノンフィクションライター
3階級制覇を成し遂げた試合後の井上ファミリー 撮影:山口裕朗

 WBSSバンタム級トーナメント準々決勝&WBAバンタム級タイトルマッチ、井上尚弥vs.フアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ)戦まで、2日となった。

撮影:山口裕朗
撮影:山口裕朗

 10月2日、パヤノの記者会見&公開練習の十数分前、このドミニカンはUKメディアのインタビューに応じた。そこで語られた言葉は、日本メディアに向けて発せられたものよりも、若干力強かった。

 メッシが在籍するFCバルセロナのジャージを着たパヤノは言った。

 「日本を訪れたのは初めてです。ドミニカの幼友達(ディスティノ・ジャパン)と再会できて、非常に嬉しい。アマチュア時代、よく一緒に練習した仲なんです。日本人は他者を非常にリスペクトする国民ですね。とても過ごしやすい」

 ここまでは、その後ジャパニーズメディアに話した内容と変わらない。が、スペイン語⇔英語で行われたインタビューでは、次のように発言していた。

 「私は、多くの試合で劣勢を予想されながらキャリアを重ねて来ました。祖国ドミニカのリングに上がったのは初期の頃で、あとはアメリカが多かった。それでも勝ち星を重ねて来たのです。現在、20勝1敗ですが、その1敗もスプリット・ディシジョンでした。

110%、勝つ自信があります。私は勝つために、日本にやって来たのです。井上からベルトを奪ってみせます。110%の準備をして来ましたから」

撮影:山口裕朗
撮影:山口裕朗

 公開練習では、ロープ、シャドウ、ボールと軽く動いただけで、手の内は見せなかった。

撮影:山口裕朗
撮影:山口裕朗

 

 大橋秀行会長は、白い歯を見せながら「体幹が強そうですね。早いラウンドで終わるような気がするな。井上がKOで勝つでしょう」と自信たっぷりに話した。

 10月7日、井上はどのように怪物ぶりを発揮するのか。必見だ。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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