Yahoo!ニュース

ケーブルTV局が放送をやめたパッキャオvsホーン戦

林壮一ノンフィクションライター
胸を熱くする数々のファイトを披露してたパックマンだが…(写真:ロイター/アフロ)

7月2日(現地時間)オーストラリア、ブリスベンで行われるWBOウエルター級タイトルマッチ、マニー・パッキャオvsジェフ・ホーン戦はHBOが手を引き、スポーツ総合チャンネルESPNでの放映となる。

PACMANの試合をずっと放送して来たHBOはケーブル局であり、視聴するには金がかかる。毎月、視聴料を払わねばボクシング番組は見られない。そして、そのHBOのPPVを観るには更に高価な買い物をしなければならない。PACMANは長くHBO・PPVの顔と呼べる存在であった。

しかし今回、そこから漏れてしまったのだ。

Kevin Iole記者は自身のコラムで「今回はPPVを買わなくていいから、$74.95が浮いたね」と書いた。

生でパッキャオを目に出来るとあって、オーストラリアでは盛り上がりを見せる。アリーナは6万人の観衆で埋め尽くされようとしている。しかし、アメリカでは“それほど価値のある試合ではない”と判断されたのだ。

38歳のPACMANはメイウェザーとの再戦を希望しているが、実現の可能性は低いと見る。

今のパッキャオの相手として相応しいのは誰か? また本人がSNS等で呼びかけ、ファンが望む試合をしていくのも面白い。

ひょっとすると、地元の大声援を背にするジェフ・ホーンが番狂わせを起こすかもしれない……間もなく、ゴングだ。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

林壮一の最近の記事