
白井聡
京都精華大学人文学部専任講師(政治学・社会思想)
1977年、東京都生れ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒、一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位修得退学。博士(社会学)。政治学者の立場から「いま何が起きているのか」を考え、分析します。私の専門は、政治哲学とか社会思想などと呼ばれる分野です。哲学・思想のプリズムを通して、現実の本質に迫りたいと思います。著書に、『未完のレーニン』(講談社選書メチエ)、『「物質」の蜂起をめざして――レーニン、〈力〉の思想』(作品社)、『永続敗戦論――戦後日本の核心』(太田出版)、近著に『国体論――菊と星条旗』(集英社新書)などがある。朝日新聞社「WEBRONZA」寄稿者。
記事一覧
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- 私物化された改元~令和は最後の元号か?
- 改元は徹底的に政治ショーとして活用された。平成の始まりを思い起こすに、改元を権力資源として利用してはいけない、という常識がかつての権力者と国民にはあった。厚顔無恥の為政者が仕掛ける空騒ぎが列島を覆う。
- 5/4(土) 13:06
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- 原爆と国体:私たちは核兵器使用の意味を本当に知っていると言えるのか?
- 韓国のアイドルグループBTSの行為が批判を浴びています。彼らの行為が愚かであることは当然ですが、翻って私たちは、あの核兵器使用の意味を本当に知っていると言えるのでしょうか? あらためて考えてみます。
- 2018/11/13(火) 0:32
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- やってる感……安倍政権が体現する時代精神
- なぜ、安倍政権は長期本格政権化できたのでしょうか。おそらくは、同政権が現在の日本社会や日本国民の状態を何らかの意味で代表しているからなのでしょう。
- 2018/10/26(金) 2:11
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- 追悼! 翁長雄志沖縄県知事――その闘いの意味、闇を切り裂いた言葉
- 翁長雄志沖縄県知事が逝去しました。知事就任から4年弱、苦しい闘いでした。翁長氏の闘いの意味をあらためて考えてみることで、故人への哀悼の意を捧げたいと思います。
- 2018/8/23(木) 18:15
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- 「国体の150年」としての近代日本史
- 対米従属の問題は、単なる国際問題ではない。それは日本社会を内側から腐らせた。だから、この問題は「国体」の問題としてとらえるべきだ。本年は明治維新150周年に当たるが、それは「国体の150年」でもある。
- 2018/5/23(水) 14:50
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- 前原誠司氏の非凡
- 「京都新聞」2月14日夕刊にて、前原誠司氏(衆議院京都2区選出)の非凡さについて書きました。
- 2018/2/21(水) 21:53
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- 2017総選挙に寄せて――小池新党騒動から立憲民主党誕生へ、その意味を論ず
- 今回の総選挙に伴う政変の本質は何か。自民、公明、希望、維新により「広義の自民党」がつくられつつある。これら「対米従属レジーム護持」の勢力に対してリベラルと左派が決起した出来た「対立構造」を解読する。
- 2017/10/20(金) 23:00
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- そもそもなんで解散されたんだっけ?
- 衆議院が解散され、総選挙となりました。その後の展開があまりにも目まぐるしいため、そもそもなんで解散に至ったのか、忘れられかねません。ここでその経緯を振り返っておくのも無益ではない筈です。
- 2017/10/1(日) 23:18
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- 頭を抱えればミサイルから身を守れるのか?
- 頭隠して尻隠さず。仮に最悪の事態(北朝鮮による日本への直接攻撃)が発生するとして、こんな対応で身を守ることはできません。しかし、「竹槍でB29」と同じくらい無意味な訓練には、別次元で効果があります。
- 2017/8/28(月) 22:38
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- 安倍政権、改憲こそ究極の「権力の私物化」である
- 加計問題で「権力の私物化」に批判が集まる一方、安倍首相は秋の臨時国会に憲法改正原案を提出しようとの姿勢です。「お友達」をめぐるスキャンダルと改憲問題は別の次元の問題でしょうか? 私はそうは思いません。
- 2017/7/24(月) 15:10
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- 轟いた「安倍ヤメロ」の意味
- 安倍政権の支持率はここにきて急降下してきました。筆者にとっては、これまでの高支持率が謎だったのですが、「これはダメだ」と思ってもよい雰囲気が醸成されてきたのかもしれません。
- 2017/7/21(金) 1:13
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- 民主主義考 白井聡さんが語る安倍政治(下) 目的化する国会軽視
- 「神奈川新聞」の「時代の正体」にインタビュー寄稿しました。後編の主なテーマは改憲問題。この問題は歴史的経緯もあってとてもややこしく、短く説明するのは難しい。いま押さえるべきミニマムを示したつもりです。
- 2017/5/23(火) 0:44
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- 民主主義考 白井聡さんが語る安倍政治(上) 国家権力の腐敗と本質
- 「神奈川新聞」の「時代の正体」コーナーにインタビュー寄稿しました。安倍政権が長期政権化している理由を、考える必要があるでしょう。現在の市民社会の水準にふさわしいからこそ、この政権が続いているはずです。
- 2017/5/22(月) 0:46
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- 安倍昭恵氏と籠池諄子氏、メール会話の読みどころ
- 財務省職員と籠池泰典氏のやり取りの録音データも登場し、森友学園問題の追及はこれからが本番のはずです。本コラムでは、安倍昭恵氏と籠池諄子氏とのメールのやり取りから読み取れるものに注目してみます。
- 2017/5/2(火) 0:54
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- 東芝の破綻、責任があるのは経営者だけか?
- 東芝はいよいよ解体が近づいていると報じられています。無能な経営陣の責任は言うまでもありませんが、政策決定者たちの責任も重い。そして、一般国民もまた、これらの「エライ人たち」とどれほどの径庭があるのか?
- 2017/3/22(水) 18:08
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- いわゆる「保守派」は、「現実派」ではなく「幼児派」である
- 16年の物故者の一人が、いわゆる「保守派」政治家として鳴らした奥野誠亮氏でした。この人物のキャリアと言動をあらためて見直してみると、戦前日本のスーパーエリートのあまりに幼い精神構造に驚きを覚えます。
- 2016/12/30(金) 1:04
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- 「永田町よりもずっと危険な南スーダンに派遣された自衛隊員に起立拍手しよう!」の真意
- 南スーダン情勢についての「衝突はあったが戦闘行為ではない」「永田町よりは危険」といった首相の国会答弁は、不真面目だ。他方首相は、国会演説中に自衛官を讃えて起立・拍手を要求。二つの行動はどう整合する?
- 2016/11/1(火) 6:00
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- 岐路に立つ象徴天皇制
- 今上天皇陛下の「生前退位意向表明」から間もなく一カ月が経ちます。今回の「お言葉」は、「象徴天皇制とは何か」を国民がよく考えるきっかけを与えるものではないでしょうか。
- 2016/9/7(水) 1:39
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- 原発にまつわる本当のリスク
- 本コーナーで、関経連幹部の「三権分立否定」発言について以前取り上げましたが、7月に再び司法判断が示され、これに対する関経連からの反応がまたありました。彼らの存在そのものがリスクではないでしょうか。
- 2016/8/28(日) 2:13
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- 勝利した者が決める、参院選の争点
- 「河北新報」6月29日朝刊に掲載されたインタビューを、若干の修正のうえ転載します。クドいようですが、参院選の争点は憲法。どんな人たちがどんな憲法に変えようとしているのか、有権者はよく知るべきです。
- 2016/6/29(水) 21:15
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- 「最後の選挙」にさせないために
- いよいよ参議院選挙が近づいてきましたが、一応「自由で公正な国政選挙」が行なわれるのは、この選挙が最後となるかもしれません。何度でも繰り返し強調しなければなりませんが、今度の選挙の争点は、改憲問題です。
- 2016/6/18(土) 6:00
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- 三権分立を理解しようとしない人々
- 「京都新聞」に書いた記事をアップします。安倍首相の「立法府の長」発言とその隠蔽が話題になっていますが、三権分立を理解しようとしないのは、彼だけではありません。その動機は何なのでしょうか。
- 2016/6/9(木) 21:30
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- 政治の根本転換を見据えよーーいつまで騙され続けるのか? 「TPP大筋合意」に思う
- 「北海道新聞」にコラムを寄せました。かつての自民党政治は、「みんなを食わせる」という目標を(その方法に問題はあったにせよ)追求していました。しかし今はどうなのか? 検証する必要があるでしょう。
- 2015/12/22(火) 4:00
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- 戦後レジームと戦う人々へ――安保法制後の「永続敗戦論」
- 「サンデー毎日」2015年10月18日号に寄稿した記事を転載します。新安保法制は成立してしまいましたが、危機はこれからです。この間何が成果としてあり、これから何が必要であるのかを、考えました。
- 2015/10/15(木) 11:00
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- 対「イスラム国」戦争が戦後を終わらせる(後)
- 武装組織「イスラム国」(IS)を相手とする対テロ戦争への突入、それは「積極的平和主義」とやらの帰結と見えます。折角の平和主義なのだから、積極的な方がいい? いや、それほど単純な話じゃありません。
- 2015/3/14(土) 1:00