「トイレットペーパー不足デマの発信元はこの人!」→というデマが流れて個人叩きに

(写真:ペイレスイメージズ/アフロイメージマート)

 「コロナウイルスの影響でトイレットペーパーが不足するというデマを流した人物はこの人だ!」として、ネット上で特定の個人を叩く状況が起きています。でも、それもデマなんです。

その人物の発信前にも「不足」デマが流れている

 デマを流したとされる人物は、たしかに「トイレットペーパーが不足する」というデマを『Twitter』と『Facebook』に投稿していました。

拡散しているキャプチャ。個人情報削除の加工は筆者。Twitterより
拡散しているキャプチャ。個人情報削除の加工は筆者。Twitterより

 しかし、調べたところその人物がツイートする前にも「トイレットペーパーが不足する」とのデマや憶測が流れていることを確認できます。

 発信元の証拠として出回っているツイートのキャプチャ画面の投稿日時は2月27日です。

 けれど3日前の2月24日時点でも、中国での生産不足からトイレットペーパーが不足するというデマや憶測が流れていました。

「コロナの影響でトイレットペーパーが供給不足に」。Twitterより
「コロナの影響でトイレットペーパーが供給不足に」。Twitterより
「トイレットペーパーは中国製」。Twitterより
「トイレットペーパーは中国製」。Twitterより
「中国で作られている」との伝聞。Twitterより
「中国で作られている」との伝聞。Twitterより

 たしかにいま叩かれている人物は、分かりやすいように情報をまとめてツイートしました。だからと言って“デマの発信元”とまでは言えません。

 問題の人物のツイートは単純に拡散したデマのうちのひとつにすぎません。この人物にすべての責任を負わせるのは間違っているのではないでしょうか?

ネットリンチに参加する必要はない

 常磐道あおり運転事件で、同乗していた女性(ガラケー女)と間違われていた女性の記事でも書きましたが、ネットリンチは間違っています。

 そんなことに参加する必要ありません。

 仮にその人物がデマを流していると判断できるだけの理由があれば、警察に通報してください。

 特定の個人を寄ってたかって叩き、名前や顔写真、職場などを晒しあげる行為は新たな犯罪となる可能性も考えられます。

 デマを流す人間は許されないという気持ちは、デマの検証や話題のファクトチェックを行っている筆者としてもよく理解できます。だからといって、特定個人を叩くのも間違っている。そう思うのです。