自民党議員に「売名行為」批判で炎上のCBCテレビ。誰が不適切な書き込みをしたか不明でフィニッシュ

(写真:アフロ)

 「大げさというより、売名行為」と自民党の和田政宗参議院議員(当時は候補者)に対し、CBCテレビ報道部の公式Twitterアカウントが2019年7月13日に不適切な書き込みをした件で、同局は12月24日に調査報告書を発表しました。

CBCテレビ報道部から和田議員に対して送られた返信内容。Yahoo!リアルタイム検索より
CBCテレビ報道部から和田議員に対して送られた返信内容。Yahoo!リアルタイム検索より

 結論からお伝えすると、

  • 弁護士経由でTwitter社にIPアドレスの開示請求→投稿が削除されているからわからない
  • スタッフ契約先のプロバイダーに開示請求→特定のための記号情報がないため回答不能
  • アカウントにアクセスできたスタッフ48名のうち誰も「自分が返信をした」と名乗り出なかった
  • SNS利用規程を定めた
  • 管理不行き届きで関係者の処分を行った(処分対象や内容は非公表)

 です。

発信者情報は投稿が削除されているため不明

 CBCテレビが調査を依頼した草野法律事務所の調査報告書によると、同事務所がTwitter Japan株式会社に対して投稿者の情報開示請求を行ったところ、「すでに投稿が削除されているためわからない」との報告を受けたとのことです。

 念のために再度、弁護士会照会制度に基づいての照会も行われましたが、「管理運営をアイルランド共和国にあるTwitter International Company(ツイッターインターナショナルカンパニー)で行っているため、日本法人ではわからない」との回答だったそうです。

 また、スタッフが契約している(と把握している)プロバイダーのNTTドコモ、KDDI、ハイホーの3社に対しても発信者情報開示請求を行ったものの、こちらも「(IPアドレスなどの)記号情報が不明のため、発信者特定のための情報を欠く」としていずれも回答は得られなかったとのこと。

誰が返信を行ったのかはわからないまま

 監視カメラ(地震用カメラ)の映像や、スタッフへの聴き取りの調査が行われたことも発表されています。

 返信が行われた時間帯にCBCテレビ報道部内に設置されたパソコン2台を誰が使用していたのか地震用カメラの映像を確認したものの、該当する人物はいなかったとのことです。

 また、報道部員ら合計51名に対して聴き取りを行ったものの、こちらも返信の行為者特定に繋がるような有力な情報はありませんでした。

 さらに報道部員35名、元報道部員7名、外部スタッフ6名の合計48名への聴き取りも後日行われましたが、「自分が返信をした」と名乗り出たものはいませんでした。

 なお、この聴き取り調査で問題のアカウントから他者の投稿に対して「いいね」されていること(目的外の利用)に気付いたスタッフがいたことも明らかになりましたが、スタッフは管理者への報告はしていなかったとのことです。

コンプライアンス体制の見直しを発表

 この調査報告書を受けて、CBCテレビは調査報告書を外部に発表するとともに、「選挙活動中の大切な時期にこのような投稿を発生させてしまい、和田議員ならびに関係者の皆様に多大なご迷惑をおかけしたことを改めて深くおわびいたします」と謝罪しました。

 また、管理不行き届きがあったとして関係者の処分を行ったこともあわせて発表されましたが、こちらは誰に対してどのような処分が行われたのか非公表です。

 このほかCBCテレビはSNS利用規程の確実な実行、社員への徹底、教育研修の実施、そしてコンプライアンス体制の見直しを行うとしています。

 なお、問題が起きたCBCテレビ報道部の公式Twitterアカウントは、2019年12月24日をもって完全に運用が停止されました。

 結局大きく調査をしたものの「犯人はわからない」でおわった今回の炎上事件。便利だからと言って誰でも彼でもアクセス権を与えると、そのうちとんでもないことになる事例のひとつとしてこれからの教育に活かして欲しいものです。