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iPhoneにCPU脆弱性「スペクター」を緩和する『iOS 11.2.2』がリリース

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 1月9日(火)、Appleは「スペクター(Spectre)」と呼ばれているCPUの脆弱性を緩和する『iOS 11.2.2』をiPhoneとiPadにリリースしました。

 スペクターとはブラウザなどのアプリが利用している任意のメモリ箇所(情報)をほかのアプリから読み取ることができる脆弱性で、保存しているログインIDやパスワード、クレジットカード情報などが漏洩する恐れがあります。

 今回のiOS 11.2.2ではブラウザアプリ『Safari』と『WebKit』に対して修正が行われています。

 なお、スペクターとあわせて発表されていた脆弱性「メルトダウン(Meltdown)」については『iOS 11.2』にて対策済みとなっています。

なぜ「修正」ではなく「緩和」なのか?

 ちなみに「修正」ではなく「緩和」という言葉が気になるユーザーもおられるかと思いますが、スペクターを完全に修正するにはCPUを設計からやり直す必要があると言われています。

 そのため、現在は予想される攻撃を防ぐ修正パッチが配布されている状況で、「完全に防ぐ」わけではないため「緩和」と呼ばれています。とは言え予想される攻撃は防いでくれるわけですから、アップデートしておけばあまり心配することはありません。

ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。スマホ、ネットの話題や炎上などが専門。ファクトチェック団体『インファクト』編集員としてデマの検証も行っています。最近はYouTubeでの活動も。執筆や取材の依頼は digimaganet@gmail.com まで

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