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iPhoneのWi-Fi脆弱性を修正するiOS 11.1リリース。ただしiPhone 6s以前は注意

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
iPhone 6s以前はWPA2の脆弱性が修正されていない(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 11月1日、AppleはiPhone&iPad向けの最新OS『iOS 11.1』をリリースしました。iOS 11.1では70字を超える新しい絵文字の追加や、バグの修正と改善が行われています。

 注目は10月16日に発表されたWi-FiにおけるWPA2の脆弱性、「KRACK(Key Reinstallation Attacks)」が修正されている点です。

 これにより端末の安全性が高まるわけですが、セキュリティのアップデート内容を見るかぎりではこの修正は『iPhone 7』と『iPad Pro 9.7インチ(early 2016)』以降にしか適用されないことになっています。

Wi-Fi

Available for: iPhone 7 and later, and iPad Pro 9.7-inch (early 2016) and later

Impact: An attacker in Wi-Fi range may force nonce reuse in WPA clients (Key Reinstallation Attacks- KRACK)

出典:About the security content of iOS 11.1 - Apple サポート

 つまり、現時点では『iPhone 6s』以前の端末は脆弱性を抱えたままだということです。今後のアップデートで6s以前の機種が対象になるかは分かりませんが、解消されないままKRACKを狙った攻撃が増えてきた場合は注意が必要です。

アップデート内容一覧

 そのほか、リリースノートによる詳細な追加・修正内容は次のとおりです。

絵文字

  • 食べ物、動物、伝説上の生き物、衣服関連品、より表現豊かなスマイリーフェイス、性別による区別のないキャラクターなど、70字を超える新しい絵文字が追加

写真

  • 一部の写真がぼやけて見える問題を修正
  • Live Photosエフェクトの再生が遅くなる問題に対応
  • iCloudバックアップから復元したときに、一部の写真が“ピープル”アルバムに表示されない問題を修正
  • スクリーンショット間をスワイプするときのパフォーマンスの問題を修正

アクセシビリティ

  • 英語点字のグレード2の入力の対応を改善
  • 複数ページのPDFへのVoiceOverのアクセスを改善
  • 受信した通知を知らせるときのVoiceOverのローターのアクションを改善
  • AppスイッチャーからAppを削除するときのVoiceOverのローターのアクションのメニューを改善
  • タッチ入力モードでVoiceOverを使用しているとき、代替キーが表示されない問題を修正
  • “メール”でVoiceOverのローターが常にデフォルトのアクションに戻ってしまう問題を修正
  • VoiceOverのローターがメッセージを削除しない問題を修正

その他の改善および修正

  • 3D Touch対応のディスプレイで、画面の端を押してAppスイッチャーにアクセスする機能を回復
  • 消去したメールの通知がロック画面に再表示される問題を修正
  • エンタープライズ環境で、データが管理対象Appの間で移動できない問題を修正
  • 一部の他社製GPSアクセサリで位置情報が不正確になる問題を修正
  • 心拍数の通知の設定がApple Watch Appに表示される問題を修正(第1世代)
  • Apple WatchでAppのアイコンが表示されない問題を修正
ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。スマホ、ネットの話題や炎上などが専門。ファクトチェック団体『インファクト』編集員としてデマの検証も行っています。最近はYouTubeでの活動も。執筆や取材の依頼は digimaganet@gmail.com まで

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