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「黒子のバスケ」脅迫犯から届いた2通目の手紙

篠田博之月刊『創』編集長

『少年ジャンプ』の人気マンガ「黒子のバスケ」をめぐる脅迫騒動の犯人からの手紙を昨日紹介したが、本日10月23日、同じ人物から2通目が届いた。なぜまた犯人が手紙を書いたかといえば、16日の新聞報道では犯行声明に同封された菓子から毒物が検出されなかったとされたため、単なる愉快犯とみられたことが不本意だったらしい。そして実際に「農薬をつけた菓子」をどの店に置いたか明らかにしてきたのだった。手紙には具体的な店の名前が書かれているのだが、ここでは伏せておこう。

もちろんその箱には「毒入り危険」とのシールがバーコードのところに貼ってあったそうで、実際に販売はされなかったのだろう。ただ、セブンイレブンが実際にその菓子を全店から一斉に撤去したのは、単なる脅迫状だけでなく、置かれた毒入り菓子が発見されたからである可能性がある。

最初に届いた《『創』の篠田編集長へ》というメッセージの中で、「逮捕されるまでお前らだけに極秘情報を教えたる」という一文もあり、犯人らは逮捕の可能性も想定しながら警察との闘いをやっていると思われる。一般の店頭に毒物菓子が置かれていたとなると、警察も必死に捜索をしているはずで、この事件はやや深刻な局面に至りつつあるのかもしれない。

報道をどう行うべきかも難しい問題だが、『創』は独自の判断でこの件を報じていくつもりだ。

ここに掲載した写真は、犯行声明を送ってきた手紙に同封されていた菓子だ。

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月刊『創』編集長

月刊『創』編集長・篠田博之1951年茨城県生まれ。一橋大卒。1981年より月刊『創』(つくる)編集長。82年に創出版を設立、現在、代表も兼務。東京新聞にコラム「週刊誌を読む」を十数年にわたり連載。北海道新聞、中国新聞などにも転載されている。日本ペンクラブ言論表現委員会副委員長。東京経済大学大学院講師。著書は『増補版 ドキュメント死刑囚』(ちくま新書)、『生涯編集者』(創出版)他共著多数。専門はメディア批評だが、宮崎勤死刑囚(既に執行)と12年間関わり、和歌山カレー事件の林眞須美死刑囚とも10年以上にわたり接触。その他、元オウム麻原教祖の三女など、多くの事件当事者の手記を『創』に掲載してきた。

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