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E-1で森保ジャパンと対戦する韓国代表が決定。その特徴と意外な「抜擢と落選」

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
前回のE-1選手権で対決した日韓(写真:ロイター/アフロ)

7月19日から日本で開催されるサッカーのE-1選手権。本来の開催国だった中国が新型コロナウィルス感染症問題を理由に開催を返上したため、日本が代替開催地になり、男子は韓国、中国、香港を含めた4カ国で争われる。

その韓国代表メンバーがつい先ほど発表になった。

発表されたのはメンバー26名。そのうち海外組は、Jリーグからの招集となるクォン・ギョンウォン(ガンバ大阪)と中国スーパーリーグでプレーするソン・ジュンホ(山東泰山)、そして先月末でFCソウルとのレンタル契約が終了し、去就が注目されているファン・インボム(ルビン・カザン)の3名となった。

ファン・インボムは前回のE-1選手権の日本戦でゴールを決めて“韓国のピルロ”とも言われただけに覚えているサッカーファンも多いだろう。

(参考記事:森保ジャパンを下した“韓国のピルロ”が、ゴール後に日本サポーター席に向かった理由)

このファン・インボムだけではなく、元ガンバ大阪のキム・ヨングォン(蔚山現代)、元アルビレックス新潟のキム・ジンス(全北現代モータース)、元V・ファーレン長崎のイ・サンミン(FCソウル)、元FC東京のナ・サンホ(FCソウル)といった元Jリーガーたちも多数選出された。イ・サンミンは代表初選出だ。

このイ・サンミンだけではなく、コ・ヨンジュン(21、浦項スティーラース)、カン・ソンジン(19、FCソウル)、キム・ジュソン(21、金泉尚武)、イ・ギヒョク(22、水原FC)と、若手5人がA代表初招集されている。

この中でカン・ソンジンは2003年生まれとかなり若い。キム・ヨングォンとの年の差は13歳だ。また、イ・ギヒョクはU-23代表合宿参加経験はあるが、年代別代表で公式戦出場の経験はゼロ。まさに「意外な抜擢」だ。

さらには、Kリーグ2(2部)でプレーするが6月の国際Aマッチ4連戦で招集されたチョ・ユミン(大田ハナシチズン)も招集されているが、かつて“韓国のメッシ”と言われ2018年ロシアW杯にも出場したイ・スンウは選ばれなかった。

イタリア、ポルトガル、ベルギーで伸び悩んだイ・スンウは今季、背水の陣の覚悟で国内復帰。Kリーグの水原FCでプレーしており、7月10日時点で9ゴール2アシストと活躍中。Kリーグのラウンド・ベストイレブンにも5度選ばれるなど好調だが、選出されなかった。

その理由をパウロ・ベント監督が明かしてはいないが、「相手がどんなチームなのか、相手チームの選手がどんなレベルなのかに関係なく、我々はワールドカップを準備する過程と捉えて今大会に参加する」とコメント。

今一つ強化の位置づけが曖昧なE-1選手権だが「新しく選ばれた選手たちは最近のリーグ戦で良いパフォーマンスを発揮しており、注目していた選手だ。練習期間が短いことが残念だが、代表チームが追求する戦術と哲学を全員が理解できるようにしたい」としている。

韓国は7月20日に中国代表と初戦を戦ったあと、7月24日に香港代表、7月27日には日本代表と対戦する。「暑いなか8日間で3試合を戦うだけに、選手の体力回復に神経を使う計画だ」というベント監督は、どんな選手起用で臨むのか。注目したい。

■韓国代表メンバー26人

GK/キム・ドンジュン(済州ユナイテッド)、ソン・ボムグン(全北現代モータース)、チョ・ヒョヌ(蔚山現代)

DF/クォン・ギョンウォン(ガンバ大阪/日本)、キム・ヨングォン(蔚山現代)、キム・ムンファン(全北現代モータース)、キム・ジュソン(金泉尚武)、キム・ジンス(全北現代モータース)、ユン・ジョンギュ(FCソウル)、イ・サンミン(FCソウル)、チョ・ユミン(大田ハナシチズン)、ホン・チョル(大邱FC)

MF/カン・ソンジン(FCソウル)、コ・ヨンジュン(浦項スティーラース)、クォン・チャンフン(金泉尚武)、キム・ドンヒョン(江原FC)、キム・ジンギュ(全北現代モータース)ナ・サンホ(FCソウル)、ソン・ジュンホ(山東泰山/中国)、ペク・スンホ(全北現代モータース)、ソン・ミンギュ(全北現代モータース)、オム・ウォンサン(蔚山現代)、イ・ギヒョク(水原FC)、ファン・インボム(ルビン・カザン/ロシア)

FW/チョ・ギュソン(金泉尚武)、チョ・ヨンウク(FCソウル)

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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