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「11年ぶりの復帰作」との皮肉も…俳優ウォンビンの想像もできなかった“スクリーン復帰”とは

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
俳優ウォンビン(写真:ロイター/アフロ)

かつて「韓国のキムタク」「韓流四天王」と呼ばれた俳優ウォンビンが、スクリーンに“復帰”する。といっても新作映画に出演するわけではない。

2004年2月に韓国で公開された映画『ブラザーフッド』が本日3月17日、17年ぶりに同国でリバイバル上映されるのだ。同じく韓流四天王と呼ばれたチャン・ドンゴンとの共演で日本でも話題になった映画だけに、覚えている人もいるかもしれない。

ウォンビンは最近も広告モデルとしては姿を見せており、登場するたびに「若返った!?」と絶賛されるほど、今も圧倒的なビジュアルを誇っている。

(参考記事:「また若返った!?」ウォンビン、40代に見えない爽やかビジュアル【PHOTO】

ただ2010年の映画『アジョシ』以降、俳優業は開店休業状態だ。彼が作品に出演していない空白期は、今年で11年目に突入してしまった。ネット上では、今回の『ブラザーフッド』が「ウォンビン11年ぶりの復帰作」と皮肉る声もあった。

それにしても、なぜウォンビンは俳優業を再開しないのか。

実は空白期もウォンビンは、何度も映画やドラマの出演を検討している。TBSドラマ『愛なんていらねえよ、夏』の韓国リメイク版『その冬、風が吹く』や、ハ・ジョンウが主演した映画『神と共に』シリーズが有名だ。またハリウッド進出の話もあったが、最終調整のところに失敗して出演が白紙となったという話もある。

他にも、イタリア監督の映画『おみおくりの作法』(原題は『STILL LIFE』)の韓国リメイク作品に企画から参加したが、脚色に関する意見の違いが出てプロジェクトを降りてしまったことも。同作品はウォンビンに変わって、俳優ユ・ヘジンが主演に決まり、今年中の撮影を予定している。

直近では昨年、ドラマ『プルガサリ』(原題)に出演するとの話があったが、所属事務所側が「現在、決まった作品はない。作品が決まり次第、お伝えする」と明かし、結局は不発に終わってしまった。ドラマ復帰に負担があったのではとの見方が強い。

つまるところ、ウォンビンは俳優業を避けているわけではないが、ブランクが長引いているだけに「良い作品を」という思いやこだわりも強くなり、さらにブランクが長引く悪循環に陥ってしまったといえるかもしれない。

いずれにしても久しぶりにスクリーンに映し出される作品が、まさか17年前の『ブラザーフッド』になるとは、ファンはもちろん、本人も想像していなかったことだろう。

それでも俳優ウォンビンを求める声は、今も消えていないだけに、気長に朗報を待ちたい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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