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BTSの夢コラボも。韓ドラのリメイク作が日本で映画化。劇場版『シグナル』の期待再び。

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
劇場版『シグナル 長期未解決事件捜査班』公式サイトより

ファン待望の映画の予告編が、昨日2月16日についに公開された。2018年にフジテレビ系で放送されたドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』の劇場版がそれだ。

『シグナル』は俳優・坂口健太郎が連続ドラマの初主演を務めることや、謎の無線機を通じて繋がった過去と現在の刑事が長期未解決事件に挑むスリリングな展開などが話題を呼び、「GYAO Awards 2018」のテレビ見逃し部門において「年間で最もユーザーに支持されたテレビ番組」にも選ばれた。

また、人気グループBTS(防弾少年団)の楽曲『Don't leave me』を主題歌として起用したことでも有名だが、今回の劇場版では夢のコラボも実現。back number がBTSに楽曲提供した『Film out』が主題歌になる。

日本でリメイクされた韓国ドラマ

前述の予告編映像ではその音源の一部も公開され、作品のファンはもちろん、BTSやback numberのファンたちの関心を集め、そのニュースがヤフトピでも扱われていたが、個人的に注目したいのは同作が韓国ドラマのリメイクということだった。

一昨年は『サイン―法医学者柚木貴志の事件―』(テレビ朝日系)『ボイス110緊急指令室』(日本テレビ系)、『TWO WEEKS』(フジテレビ系)、昨年は『未満警察ミツドナイトランナー』(日本テレビ系)、最近も大倉忠義主演の『知ってるワイフ』(フジテレビ系)などの韓国ドラマが日本でリメイクされているが、『シグナル』もそうだった。

2016年に韓国で放送された原作『シグナル』は、大ヒットドラマ『トキメキ☆成均館スキャンダル』『ミセン-未生-』などを手がけたキム・ウォンソク監督と、日本でもリメイクされた『サイン』のキム・ウンヒ脚本家がタッグを組んだ作品だ。

韓国でも評価高い『シグナル』

地上波での放映予定が取り消される苦難を経てケーブル局のtvNで放送されたにもかかわらず、最終回の最高視聴率が15%という驚異的な数字を記録した。

当時のtvNは『応答せよ1994』(14.3%)や『ミセン-未生-』(10.3%)など、すでにヒット作を作っていたが、『シグナル』はそれらの最高視聴率を上回る大ヒット作になった。

そして“韓国のゴールデン・グローブ賞”と言われる第52回百想(ペクサン)芸術大賞のテレビ部門ではドラマ作品賞、脚本賞を受賞。

吉瀬美智子と同じ役を演じた女優キム・ヘスが女性最優秀演技賞に輝く。坂口健太郎と同じく迫真の演技を見せた俳優イ・ジェフンと北村一輝と同役の俳優チョ・ジヌンも、『シグナル』を通じて実力派俳優としての確固たる地位を築いた。

オリジナルになかったエピソードにも期待

それだけに日本版リメイクが決定した当時は、原作ファンはもちろん多くの韓国メディアが関心を寄せ、その出来栄えも満足した様子だった。

筆者も視聴したが、リメイク作として原作へのリスペクトを感じさせたことも印象に残っている。時間の都合上カットされた事件や描写はあったものの、原作の雰囲気をなかなか忠実に再現していた印象だ。

だからこそ今回の劇場版やその公開前に放映されるというスペシャルドラマの出来栄えも気になるところだ。

スペシャルドラマでは連続ドラマでは描くことができなかった珠玉のエピソードが描かれ、劇場版では連続ドラマの後のエピソードがオリジナルで描かれるというだけに、期待に胸を膨らませているファンも多いことだろう。

いずれにしても韓国ドラマを原作にしたリメイク版が日本でも高い評価を得て、劇場版映画になるというケースは滅多にない。日韓相互でリメイク制作が減ってきている感もあるだけに、久々に期待が膨らむばかりだ。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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